備忘録

〖備忘録 第10譚〗心の豊かさと童心

 おばんです、シードルです。

 私は民俗学に一時期ハマっていたことがあり、オカルトや都市伝説、心霊系といった摩訶不思議なものが大好きで、今でもその手の番組が放送されると思わず録画してしまうほどです。

 皆さんはそういった不思議なものは好きでしょうか?

 とはいえ、こうは言っていますがそんな私も幼少期はオバケの類がかなり苦手で……『奇跡体験アンビリバボー』で心霊写真や心霊体験が放送されていた頃はチャンネルを変えたり、耳を塞いでいたりしていたものです。

 そんな臆病者の小僧が今じゃ、寝る前に怖い話をYouTubeで鑑賞するほどになったのですから……いやはや、人生とは分からないものです。(稲川淳二さんの怪談は私にとってのラジオです)

 昨今は段々とそういう番組が減っていき、心霊体験番組は年に一回やるかやらないかの頻度になりましたね。

 まだ辛うじて『なんだこれミステリー』がありますが……あくまでミステリーなので怪奇ものではないです。

 現代ではクレームあったり、リアリティを追求し、科学的な根拠に基づいて解明するといった趣旨に変わってしまって少し堅苦しい感じになってしまいました。

 不思議は不思議のままでいい……無理に結論づける必要はない、と私は思うのですが…。

 昔誰かが「オカルトや都市伝説を楽しむ人は心に余裕がある人」と話していましたが、確かにそうだと思います。

 性格が明るい、暗い……良い、悪いはさておき不思議なものをそのまま楽しめる人というのはそのぶん、ゆとりが余裕があるのは確かです。

 でなきゃ、常に現実のことばかり考えてしまいますからね。

 アニメやゲーム、オカルト、漫画……そのようなサブカルチャーが好きというと……

「子供っぽい」

「幼稚」

等、色々と言われますが逆に考えるとまだ純粋な心を持っているという何よりの証拠ではないでしょうか?

 大人になると様々なことを考えたり、将来の不安や責任といった忙しさによって純真無垢な感情を忘れてしまいがちです。

 かくいう私もゲームや漫画が好きでしたが、仕事の疲れもあってか次第にやらなくなり、今ではゲームの電源を入れて15分ほどプレイするだけで、疲れてしまう始末です。

 大人になった、というよりも「あぁ、もうこれで楽しむことができなくなったのだな」と少しショックを受けました。

 子供の頃は虫を捕まえたり、石を集めたり、近所を探検したり……些細なことでも楽しかったものですが、大人になると周りの目を気にして楽しむことより恥ずかしい方が優先してしまう……これは悲しいことです。

 近頃はおもちゃやゲーム……特にカードゲームの買い占めや転売が話題となっていますね。

 良い年齢の大人たちがお金のために子供達から楽しみを奪う……私の子供の頃はトレーディングカードを買うのにも制限などがなく、レアカードを探す『サーチ』という行動もできたものですが、好きな物を思う存分買えない今の子供達を見ると申し訳ない、という気持ちのほかにかわいそう、とも思ってしまいます。

 子供の頃の夢を叶えるために、大人になってからその時に欲しかった物を買うならまだ分かります……が、まるで株券のように取り扱っているのを見ると良い大人がなにをしてるんだ……と感じてしまいます。

 これも社会への不安が起こす現象なのでしょうか?

 それとも心の豊かさが減少しているためなのか……。

 多忙な日々を過ごしている人も休日だけでも童心に帰ってみれば、人生がより楽しくなるかもしれません。

 少なくとも子供達が元気に笑える世の中になれば……我々、大人たちは十分なのではないでしょうか?

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