おばんです、シードルです。
過程と結果……振り返るにあたって皆さんはどちらを優先しますか?
私は前までは『過程』の方を重視する傾向にありました。
どんな結果であれ、必死に取り組んだのであればそれを評価すべき……そう思っていたのです。
ですが、大人になり社会の仕組みを考えるうえではそんなことは綺麗ごとにすぎないと感じました。
確かに努力すること、頑張ることが悪いわけではありません。
しかし、生活の掛かっている仕事となると話しは別……どんなに頑張ったところで実際の利益にならないと上の人間というのは評価しないのです。
これを「自分はこんなに頑張っているのに見てくれない!」と思いたくなる気持ちはよく分かるのですが、実際に結果として実を結ばなければ会社はやっていけません。
悲しいことですが、他人を貶めようが、奪おうが媚びを売ろうが、さぼろうが……利益になる結果が出している人を会社というのは評価するのです。
だから、社会というのは理不尽で残酷な仕組みで成り上がっている……といえます。
しかし、それでは結果さえ出してしまえばどんな非合法な手段を用いても良い……過程なんてどうでも良い、ということになってしまう。
頑張っている方々はそんなの認めたくないですよね?
実際、私も『結果も大事』という考えに今は至っていますが、まだ過半数では『過程』の方が上回っています。
それはなぜか……?
結論から述べると『過程』を重視する人は人として信用できるからです。
結果を出すことができる人間というのは会社の中で実力に関しては信用できるでしょう。
ただし、仕事効率やタスク管理を優先し過ぎて人の気持ちというのが分からない方が多いのが特徴です。
無論、中にはそうじゃない人もいますが……多くの場合は自分や上の人間優先あるいは自分に都合の良い人や利益をもたらす人としか付き合わない。
よく言えば『世渡り上手』『天才肌』……悪く言えば『人間関係にシビア』『非情』といえます。
逆に結果が出なくても過程を重視する人というのは、その結果に至るまでの様々な創意工夫や苦労を重ねているので、悩みのある人に寄り添いやすく、教えるのも上手い……だからどんな人でも付き合いやすい傾向にあります。
よく天才的な能力を持つスポーツ選手が指導者になったからといって、選手を育成するのが得意じゃないと聞きますが……それは様々な過程を行う前に自分に合った方法をすぐに見つけ、結果を出せたからともいえます。
話しが逸れてしまいましたが、結果は短期的な実益……過程は長期的な実益をもたらすといえるでしょう。
つまり長期的に付き合う……長期的な成功を望む場合『結果』よりも過程を重視した方が良いという結論です。
まぁ、あくまで私自身の意見……「人生は短いのだからすぐに実益が出たほうがいい」という方は結果を優先するというのも良いでしょう。
ちなみに少し似たような面白い話として自動車の運転に関するものがあります。
丁寧でゆっくりと走行するタクシーと乱暴だが早く走行するタクシー……この二台のタクシーで1か月の内、もっとも利益を上げるタクシーはどちらか分かるでしょうか?
通常なら、目的地まで行くのがタクシーの仕事ですから乱暴でも早く到着するタクシーが売り上げが多いように思えますよね?
でも、実は以外にも利益が高いのは丁寧でゆっくりと走行するタクシーの方らしいのです。
理由としては様々なものがあり、
・丁寧な運転によりリピーターが増える。
・街中で早く走っても信号機で停められるため、到着時間は実はあまり変わらない。
・早く走ることによって道を間違えやすかったり、トラブルにより時間がかかる。
といった具合です。
時は金なり、ということわざで時間はお金と同等……といわれ、ほとんどの方が「時間が早ければお金になる」「時間をかければお金になる」と捉えていますが、失うこともまた然りというわけですね。
そればかりか信用というのは築くのが大変で、失う時はあっさりと失います。
それならば時間をかけて信用と実益、両方得るほうが良いと思いませんか?
過程と結果……どちらを重要とするかは人それぞれ、自分に合った後悔ない選択を行いましょう。