名物

三陸の幸を彩る山田の醤油【山田町‖山田の醤油】

 岩手は自然豊かな風土に恵まれていますが、そんな幸をさらに際立たせるのが地元調味料の数々。

 特に野田村の塩や小岩井農場で作られるバターを始めとした乳製品、東和町の佐々長醸造で作られる味噌、醤油、つゆ、葛巻町のワインといった品々はどれも一級品です。

 しかし、他の地域…………とりわけ三陸沿岸ともなると同じ調味料でも内陸とは少し違った味わいがあります。

 内陸では陸の幸……沿岸では海の幸に合わせて、同じ調味料でも派生が生まれるのです。

 今回はそんな海の幸に合わせて作られた沿岸の醤油をご紹介します。

魚の旨みを引き出す懐かしの醤油

『山田の醤油』…………岩手に住んだことがある人ならどこかで一度は聞いたことがあろうこのフレーズ。

 漁師町で栄えた山田町はスルメイカや白身魚の水揚げ量が豊富で、かつて大正の頃には『尾半醬油製造所』がありました。

 この製造所は昭和の頃に一時途絶えてしまいましたが、平成になって『株式会社びはんコーポレーション』さんの現社長が復活させました。

 その後、東日本大震災の津波で町内にあったすべての店舗が全壊してしまいましたが、辛うじて製造の委託をしていた岩手県内陸部の工場は無事だったため、見事に復活を果たしました。

 今でも地元では馴染みの味として親しまれ、刺身だけでなく煮物や卵かけご飯といった和食の料理の強い味方になっています。

レポート

見た目

 それではさっそく見ていきましょう!

山田の醤油

 こちらが『山田の醤油』110㎖……ミニボトルサイズで持ち運びにとても便利です。

 ラベルにはマスが描かれており、刺身を推しています。

成分表

 成分表はこのような感じです。

 醤油の分類としては濃口醤油になります。

 ということは味はやや強めでしょうか?

 薄味が好みの人にはどのような感じになるのか……。

 私個人としては素材の味を大事に……とまではいきませんが、作る料理は他者評価によると薄め、とのことですので味覚は薄味タイプ(なのかもしれません)。

 果たして、どうなるか…。

匂い

 匂いはしょっぱそうな香りが鼻腔をくすぐります。

 ただ、市販の醤油のような濃い匂いはそれほど感じない気がしました。

 濃い匂いというのはなんというか…………嗅いだ瞬間からねっとりと絡みつくような醤油の匂いが鼻に残るのですが、こちらは意外とさっぱりとしています。

 焦がし醤油のような素人が嗅いだだけでも少し火を入れた感じのこびりつくような匂いもなく、例えるなら『生』に近いような匂いです。

 生醤油…は賞味したことはありませんが、もしかするとこんな感じなのかもしれません。

 上手く表現ができなく申し訳ないのですが『新鮮』という言葉が合う醤油です。

 新鮮な刺身には新鮮な醤油……ということなのか。

 それでは実際に味の方を確かめていきましょう。

 ひとさじ舐めてみるとやはりしょっぱい!

 ですが、口の中に残り続けるというわけではなく、砂浜に打ち寄せた波のようにスゥーッと引いていきます。

 もしかして、濃口というワリには意外と塩味は少ないのでは?

 ということで、次は実際に料理と合わせてみましょう!

卵かけごはん

 ということで今回用意したのは卵かけごはん。

 本当なら推している刺身といきたいですが、絶対に美味しいものを食べても正確なデータは計れないので、庶民的でかつ最も醬油の味を感じることができる、卵かけごはんで実食です。

卵かけごはん2

 かけすぎに注意して、醤油を垂らし…………

卵かけごはん3

 完成!

 見た目はシンプルですがとっても美味しそうです。

 それではいただきます!

 …………

 結構、醬油をかけた気がしますが思っていたよりもしょっぱさは感じられず、良い具合に旨味を感じます

 甘さというかコクというか……さっぱりしているせいなのか、卵とご飯の味を引き出し、美味しいです。

 やはり刺身に合う醤油なだけあって、素材の旨味を引き出すのはお手の物みたいです。

 これはかけすぎによる塩分過多に注意が必要です。

用途&感想

 刺身はもちろん、味が淡泊な食材に使うことによって旨味を引き出すことができる醤油ですね。

 これぞ調味料の役割! を実感させられる醤油です。

 今回は卵かけごはんにしましたが、朝食など時間が無い時は納豆を始め、かつお節などをまぶしてサッと掛けるだけでも美味しくなると思います。

 また、醤油特有のしょっぱさ……塩味がそれほど強くないので、濃口が苦手な人や薄味が好きな方にも問題なく使えるでしょう。

 特に醤油をたくさん使う肉じゃがや煮物などといった使用量の加減が分からず、味の調節が難しい料理にぴったりです。

 美味しくなるうえに料理のカバーにもなる…………少し手の込んだ料理に挑戦したい方には協力な助っ人になることでしょう。

商品アフィリ

『山田の醤油』は岩手県内の一部スーパーや道の駅などで販売されていますが、販売されていない所もあるため、購入のさいは『株式会社びはんコーポレーション』が運営しているネットショップびはんねっとや各種通信販売を利用するのが確実です。

 今回ご紹介したミニボトルサイズはこちら

 ご家庭で使える通常のボトルサイズもあります

 また『びはんねっと』では他にも牡蠣醤油やレモぽん、豚丼のたれといった様々な商品が販売されているので、ぜひとも覗いてみてください

おわりに

 その土地で生まれた調味料というのはその土地の食材に自然と合ったものになる……それを実感することができる醤油でした。

 野菜や肉に合う醤油…………刺身に合う醤油…………醤油一本でも多種多様な役割と使い方があります。

 食材のみならずたまには調味料に目を向け、少し良いものを使ってみるのも家庭の食卓に彩を与えるきっかけになるかもしれません。

 山田の醤油…………皆さんも一度使ってみてはいかがでしょうか?

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