こんにちは!
近頃は温暖化の影響か暖かくなるのが早くなり、桜の開花も早まっていますね。
そして、世の中の変化も目まぐるしく……のんびり屋の私にとってはなかなか生きづらい世の中となりました(^.^;
さて、新年度を迎えて新生活も本格的に始まり……
親元から離れて「ヒャッハー! 自由だ!」という人もあれば
「独りで暮らすのがこんなに大変だなんて……お母さん、お父さん。今までありがとう」と
両親のありがたみを強く感じている人もいると思います。
とはいえ、人は誰しも独りでは生きていけないもの……こういう時には誰かに頼るのもアリだと思います。
もう既に頼れる友達や先輩がいる人は良いのですが、
新天地に行き、右も左も分からず、まだ人間関係も出来ていない……そんな人もいるだろうと存じます。
そんな時こそ、神様に頼ってみてはいかがでしょうか?
神様がいる神社は全国各地にありますからね。気軽に訪問も出来ますし……
今回はそんな新生活に御利益のある神社をご紹介します。
生活全般に御利益のある神社
志和稲荷神社とは?
志和稲荷神社(しわいなりじんじゃ)、通称:志和大稲荷神社とは岩手県紫波郡紫波町升沢の山にある神社です。『志和のおいなりさん』とも呼ばれています。
古くは天喜5年(1057年)の前九年の役のために陣ヶ岡に布陣した際、源頼義が京都の伏見稲荷神社から分霊を勧請して創始したと伝えられています。
他には……
・藤原氏の一族の樋爪俊衡が再建した。
・文治5年(1189年)の奥州合戦の際に源頼朝が再建した。
・大同年間(806~810年)に創建した。
ともいわれていますが、古くからある古社なのは間違いありません。
また、盛岡を治めていた南部家が代々直参や代参をするほど厚く信仰されており、その崇敬のほどを感じることができます。
以下ではそんな志和稲荷神社の神様についてご紹介します。
御祭神と御利益
祀られている神様については以下の表に簡単にまとめてみました。
詳細に関しては別の機会に記そうと思います。
御祭神 | 御利益 |
宇迦之御魂大神 〔うかのみたまのおおかみ〕 | 衣食住の守り神にして生活全般の守護神 対象:五穀、魚類、鳥獣、蚕糸、草木 |
猿田彦大神 〔さるたひこのおおかみ〕 | 海陸の交通安全、土地の守護神 |
大宮能売大神 〔おおみやひめのおおかみ〕 | 愛敬の神にして寿命延長、一家の和合、商売繁盛の守護神 対象:技芸上達、福徳円満 |
ざっくりとまとめるとこんな感じですね。
さらに御利益を分かりやすくまとめると……
家内安全・交通安全・商売繁盛・五穀豊穣・大漁満足・職場安全・学業成就・厄年祓・旅行安全
となります。
特に車のお祓い、厄祓い、合格祈願には霊験あらかたで、全国各地から多くの参拝者が訪れるそうです。(あれ? 生活は?)
それでは早速詳しく見ていきましょう!
アクセス
志和稲荷神社は鉄道の東北本線、紫波中央駅か日詰駅を西へ15分ほど……高速の東北自動車道紫波ICを降りて、車で10分ほど西へ向かいます。
「え~! 山の中にあるの!?」
「そんな遠い所にあるの!?」
という声が聞こえてきそうですが、ご安心下さい。
神社の入り口は道路に沿って行けばすぐ近くにありますし、駐車場も広いです。
さらに道路の標識や行く途中に大きな鳥居がありますので、あまり迷わずに行くことが出来ます。
タクシーの運転手や地元の人に聞けばすぐに場所も分かるでしょう。
もし、それでも迷うようならラ・フランス温泉館という温泉施設を目指して下さい。
そこから道路に沿って南へ行けば神社の入り口にたどり着けます。
ただ、一つ注意してほしいところがあります。
それはその順路で行くともう一つ、志和古稲荷神社という別の神社が始めに現れるからです。
志和古稲荷神社についてはいずれ記事にしようと思いますが、今回紹介するのはその神社よりもさらに奥にあるところです。
古稲荷神社も立派な神社ですが、祀られている神様が違いますので……もし、分からなくなったら御祭神の部分を見て下さい。
境内散策レポート
まず始めに神社の入り口である鳥居周辺から見ていきましょう。
こちらが参道の入り口にある鳥居(朱色)ですね。
神社前に鎮座する狐。そこにはある凄惨なお話が……
その一つ前には石で出来た大鳥居があり、傍には狛犬の代わりに耳の欠けた狐がいます。
この耳の欠けた狐、実はある謂れがあります。
その昔、この辺りは水田の面積に比べて水源の流域面積が小さく、降水量も少ないことから深刻な水不足に陥る地域でした。
現在、志和稲荷神社前を流れる『滝名川』は神社前で本流方と支流方の二つの水系に分岐されていましたが、ひとたび干ばつが起きればこの水系同士の間で悲惨な水を巡っての争いが起こり、それは記録に残されているだけでも約36回。
江戸時代から大正13年頃まで起こったその争いは村中の農民が近くの山に陣地を作り、鎌を持って、石を投げ、炊き出しまでする徹底ぶり。ここまでくるともはや喧嘩ではなく戦で、時には死者も出るほど激しいものだったそうです。
耳の欠けた狐はその争いの際に投げた石が当たって欠けたものだそうで、近くのお寺には命を落とした農民の供養塔もあります。
志和稲荷神社前の道路をさらに山の方へ行くと山王海ダムという大きなダムがありますが、このダムは深刻となった水不足を解消する為のもので、ダムが出来てからは水げんかは無くなりました。
しかし、現在でもこの話しは『志和の水げんか』『滝名川の水げんか』と呼ばれており、この周辺地域の『水分』地区の語源ともいわれています。
…………
さて、寄り道はこの辺りにして先に進みましょう。
参道を進むと神楽殿と由緒書きがあります。
先には手水舎と左手には社務所があります。
御朱印、お守り等は社務所での購入となります。
社殿は右に進むとありますが、その途中に別に二社、小さな社があります。
一つは馬を祀る社、神馬舎……神馬とは神様が乗る馬のこと。とはいえ、馬産地の為か岩手の神社には馬を祀る石塔や社が多いですね。
また、馬は昔の人にとって現在の車と同じようなものだったので、交通安全の意味もあるのかもしれません。
もう一つの社は……
中風避けに御利益のある社のようですね。
祀られている御神像をさすることで御利益にあやかることが出来るようです。
因みに中風とはなんぞや? と思うかもしれませんが、調べると中風とは半身不随……つまり脳卒中の後遺症を指すようです。
いつの時代も『あたる』原因……生活習慣病は恐ろしいみたいです。
…………宝くじは当たってほしいですけどね。
祈願をし、運動と食生活に気をつけ、ストレスを貯めないようにすればバッチリですね!
いざ、本殿へ
さぁ、本殿(拝殿)に到着しました。
現在は新型コロナウィルス対策の為か鈴を鳴らすことが出来ないみたいですね。
コロナ前の元の生活に戻ることを祈り、周辺を散策。
左手には根本で繋がっている大きな杉が……右手には十二支の干支を祀る社があります。
そこから自分の干支を探し、お詣り。
一応、本殿(拝殿)から二又に道が分かれており、それぞれ裏で繋がっています。
先に干支が祀られている右手の道から行ってみましょう。
本殿右へ……
右手の道は本殿裏を回る道になっています。
そこには一言主大神が祀られている小さな社があります。
一言主大神は一言の願いであればなんでも聴いてくれるそうです。
取り敢えず、『コロナ終息』を祈りました。
そして、さらにその先へ……
ここは御供所《おそなえどころ》または御室《おむろ》と呼ばれるお供え物をする所のようですね。
お供え物をして傍にある木槌で三回、板を叩くとお稲荷さんである白狐を呼ぶことが出来るそうです。
私はお賽銭しか上げられなかったので、今回は音を鳴らしませんでした。
お供え物は卵や油揚げが良いそうです。
本殿左へ……
それでは本殿前へ戻り、今度は左へ行ってみましょう。
ちなみに写真はありませんが、夫婦杉の近くには車専用の祈祷場があります。
私のお気に入りの場所である神社の池です。
写真には写っていませんが、普段は金魚が元気よく泳いでいます。
もう少し暖かくなると池の中でイモリが泳いでいたり、大きなカエルがいたりとさまざまな生き物が多数生息しています。
神社境内で野生の生き物に遭遇すると運気が上がる、または良いことが起きるといわれています。
つまり、ここに来ればほぼ100%の確率で運気上昇というわけです。
そして、池の隣には……
御神木へと続く千本鳥居の入り口があります。
個人的にはこの池と鳥居をくぐった山道の先にある御神木がパワースポットだと思っています。
鳥居の道の途中では道が二又に分かれています。
どちらを行っても御神木には辿りつけますが、おすすめとしては右の道を行った先にある山神様へ挨拶をしてから行った方が良いかと思います。
左の道を行くと写真にある通り、様々な神様を祀る柱があります。無論、お詣りももちろん出来ます。
そうして、山道を登ると……
神社最大のパワースポットにして御神木! 樹齢千年以上の大杉
樹齢1000年を越える巨大な姥杉、稲荷山大杉が現れます。
この稲荷神社の象徴であり、この神社が東北屈指の古社と謳われるゆえんでもあります。
信仰者には延命長寿をこの御神木に祈り、白狐の毛を探す風習があるそうです。
因みにこの御神木の隣には……
これまた立派な杉の巨木があります。
一般に御神木はあまり触れてはならないそうですが、こちらの杉の木は触れても良いそうです。
自然の力とはスゴイものですね!
おわりに
以上にて志和稲荷神社の紹介は終わりになります。
まだ紹介出来ていないことはありますが、残りはぜひ現地へ行った際に確かめていただきたいと思います。
生活に御利益のある神社ですが、それ以上に自然のパワーを強く感じることが出来る神社でもありますので、山の中で心穏やかにお祈りするのも良いのではないでしょうか?
両親、知人、仲間……たとえどんなに離れてしまっても、そんな人達に変わって見守る存在がいます。
どんな土地にも必ず神社があり、そこには小さい頃からお詣りしていた馴染みの神様がいます。
寂しくなっている人は安心してください。神様が傍で見守っていますよ😊
逆にハメを外し過ぎている人は注意して下さい。神様がしっかり見ていますよ😁