ここでは沖縄の旅で私が感じたこと、思ったことについて記そうと思います。
本記の方には記載していないディープな部分も多く記しているので、もしかすると一部表現において刺激が強い部分があるかもしれませんが、ご了承ください。
旅を振り返って
交通について
まずは本土から沖縄へ渡る交通手段として、今回は新幹線と船を利用したわけですが、率直な感想を申しますと「半日ほどあれば鹿児島にも行けるんだ」ということが改めて分かりましたね。
旅に行く前はYouTubeの動画や時刻表などで鹿児島へ行くことができる新幹線があるのは知っていましたが、まさか本当に行けるとは……と素直に感動したものです。
時間がかかるのは致し方ないですが、私のように体のどこかが悪く飛行機が使えない方や飛行機そのものが苦手な人でも行ける、というのが証明されたのですから……そのおかげで鹿児島に着いた時点の私はある程度の自信をつけることができました。
また意外と心地よかったのが船!
大きなフェリーなので酔いにくい、というのもあるのですが、それでもやはり天気や波が悪かったりすると2日目の朝のように酔ってしまうものです。
酔い止めには甘いものを摂取したり、コーラを飲んだり……という手段がありますが、即効でなおかつ効果抜群なのが『横になる』こと!
これは下手に色々試すよりも良い!
具合悪くなりそう……またはなったら横になる……そして目を閉じる!
視界が揺れると場合によっては悪化する時もあるので、目を閉じて体を横にする……これだけで十分です。
実際、フェリーに乗り慣れているであろう人達はゲームをしたり、読書したり、スマホをいじるよりもほとんどが顔にタオルを掛けてずっと横になっていました。
食事でさえ立つことはせず、その場で軽い軽食を摂り……トイレに行ったらすぐまた横になる。
ほとんど動いていない人もいましたから、寝るのはやはり効果的なんですね。

沖縄本島に着いてからは極力、自分の足やレンタカー、モノレールやバスを利用していた私ですが……とある交通手段は一度も使っていません。
それは『タクシー』
料金が高かった……という部分も考慮していたのですが、一番の大きな理由としては『運転が荒かった』から。
どのタクシーもかなりスピードを飛ばして運転しており、それが大きな道路や細い道だろうがお構いなし。
挙句の果てには私が横断歩道で車が止まるのを待って……双方向から来る車が止まって下さったのを確認してから渡ろうとした時、横断歩道前で車が止まっているにも関わらず、急にスピードを出して、車を追い抜き、私の目の前で通り過ぎる始末。
あれは久しぶりに命の危険を感じましたね。
沖縄のタクシー運転手全てがそうではないと思いますが、少なくとも私が沖縄滞在中は横断歩道に人がいるのに止まったタクシーは一度もいませんでした。
それどころか、逆に加速して急いで行こうとする有様だったので、これは乗る側もリスクがあると思い、利用しませんでした。
せっかく沖縄まで来たのに、乗っているタクシーで事故になったらもう目も当てられないですからね。
「それが沖縄のルール」というなら、これ以上は私も述べませんが、もしそうならなおのこと利用はしないでしょう。
一般車に関してはやはり色々な人やレンタカーを使う観光客のことを知ってか、道を譲って下さったり、まごついても急かすようなことは無かったですね。
とても優しかったです。
人について
現地での人については「さすがは沖縄」といった感じでした。
どの辺りがさすがだったかというと、すれ違う人達がほとんど外国の人ばかり……。
アメリカ、オーストラリア、中国、台湾、韓国、タイ、フィリピン……もう色々な人がいて訳が分からなくなるくらいです。
さらに驚いたのが、店員さんで日本人がほとんどいないこと……。
どの人も一目で外国の人、と分かる風貌で名札を確認するとカタカナで書かれていて「ハーフというわけでもないんだな」と実感しました。(もしかすると、日本生まれ日本育ちかもしれませんが…)
しかし、コミュニケーションがとれないわけでもなく、どの人も日本語が上手!
訛りや活舌は仕方ないとしてもちゃんと意思疎通ができるのは感動しました。
意志さえ通じれば、言葉遣いが下手だろうが上手かろうが関係ない……そう思ったほどです。
下手に不機嫌になって無視したり、横暴な態度の店員よりは断然良いです。
逆にそのようなのが増えている今の日本人の現状を思い、恥ずかしくなりました。
外国人観光客も礼儀正しい……ちゃんと「アリガトウ」「ゴメンナサイ」を言ってくれます。
郷に入っては郷に従え……日本に来ている以上、ある程度の日本語を使うのは当然かもしれませんが、歩み寄って知ろうとする心は大事だと思いましたね。
私も見習って苦手な英語を勉強しなければ……。
まぁ、全員が全員というわけでもなく中には通行人に配慮せずに写真撮影したり、電車でくしゃみや咳をかけたりする人もいますが…………それでも、昨今話題になっている外国人観光客のマナーの悪さやオーバーツーリズムといった問題はテレビで報じているよりも、目立ってはいなかったです。
とはいえ、斎場御嶽の三庫理が侵入禁止になった例もあるように、人の多さに比例して問題は起きやすいもの。
我々日本人も今一度マナーについて見直す必要はありそうです。

そんな国際的な沖縄ですが、現地の人はというと……見た目は良いし、温かい!
女性は美人だし、男性はたくましい!
なんというか……私、女性の肌の綺麗さ=白い肌、というイメージがあり、よく使われる透明感って言葉の意味が分かりませんでしたが、沖縄に来て分かったような気がします。
肌は小麦色になっている………けれど艶があり、汗をかくことによる代謝の良さなのか、滑らかな光沢があって、肌が良さそうというのが素人目でも分かりましたね。
これは男性も同様。
アジア風なエキゾチック……その魅力というのがよく分かりました。あれがきめ細かい肌、というんでしょうな。
性格も気さくで、店内を眺めていると声を掛けてくれる……声を掛ける時ってだいたい押し売り気味になりがちですが、そういうわけじゃなく…
「こういうのもありますからね。ゆっくりしていってください~」
と、一声かけて去っていく感じ……。
それでもまだブラブラしている時は試食を持って行ったり、自家製の割引券なんかを渡してくれたりする……商売とはこういう風にありたいものですね。
色々な意味で人間心理の扱いが上手いな、と感じました。
食について
食については正直、初めの辺りは色々と困りました。
上陸して初日は目新しくて良いんですが、2日、3日あたりが私にとっては少し辛かったです。
その理由としては『甘いもの』と『揚げ物』が多いこと。
紅芋、バヤリースシリーズ、シークゥワーサーのアレンジが多く……甘い物好きの私でも少し控えることが多くなりました。
そして、これは私自身の体質ですが揚げ物を多く食べられないんですよ……ウムクジ天ぷら、サーターアンダギー、さかなや島らっきょうの天ぷら、アバサーやグルクンの唐揚げ……揚げ物天国。
ただ、勘違いしてほしくないのですが、どれも美味しかったということは確かです。
私のキャパが少なく、弱いだけです。
さらに拍車をかけることとして、岩手から沖縄に来たことによる気候の変化に体が付いていけなかったことも挙げられます。

なんせ、岩手を出る時は長袖の上着二枚を着込んでいたのに沖縄に来てからはほとんどTシャツだけ……気温差が10℃以上もあればそうなります。
波上宮で沖縄そばを食べられなかったのもその気温差によるバテが原因だと思っています。
その証拠として後半は沖縄そばは食べられましたし、ラフテー、ゴーヤチャンプルー、ポーク玉子といった名物を堪能しました。
写真はいずれも撮り忘れてしまい、申し訳ないのですが食べるのを優先してすっかり頭から抜けていました。
ちなみに沖縄で一番美味しいと思ったのは……島バナナです。
風土について
琉球王国の設立、中国との貿易、薩摩侵攻、沖縄戦……さまざまな出来事が起こっていた沖縄ですが、琉球神話におけるニライカナイ信仰、御嶽、島独自の神事といった固有の文化もあり、現代においても日本の中で特に異郷感があります。
さらに付け加えるなら、一番国際化が進んでいる土地ともいえるでしょう。
建物や風習などを眺めていると上手く日本や中国の文化を取り入れ、時にはアメリカの文化も融合させながら県民の暮らしやすいように変化してきたんだな、と感じます。

ここにいるだけで東南アジア諸国やアメリカの色を感じられるというのもまた楽しかったですね。
のんびりしているようで著しく発展している様は芯の部分では何色に染まらない沖縄らしさを表していると思います。
また、活気があるというか……暖かい地域特有の朗らかさというのも見られましたね。
活発というよりは明るさがあり、楽し気な雰囲気が随所に感じられました。
今の日本にはこういう活気が必要です。
あとがき
今回の沖縄旅は私自身の体の転地療養も兼ねての旅でした。
体の不調はあまり良くならず、痛みも出てきて精神的に鬱々としていた中で、岩手とは真逆で遠い土地に行き、自身の思うがままに行動したというのは効果があったと思います。
悪夢ばかり見て不眠症気味だった睡眠も船の心地よい夢でよく眠れましたし、温暖な気候ゆえに寒さで体が強張り、痛みが増すということもなく…久しぶりに没頭して動くことができたと思います。
終盤で風邪を引いてしまいましたが、それも恐らくは旅疲れや無意識の疲労が重なって引き起こされたものなのでしょう。
とはいえ、時には大きく環境を変えることも大事なんだなと身をもって感じました。
無駄、時間がかかると言われることも長い人生の中には必要なのかもしれません。
何も変化や刺激がないと感じる時は、ぜひとも思い切って知らない土地に行くことをオススメします。