おばんです、シードルです。
3/15の本日……私は民話の里、遠野市を訪れました。

山々に囲まれた古き良き街……年に必ず4回は訪れるほど好きなんですよね。
盛岡から訪れるにはやや遠い所にありますが……それでもなお、この雰囲気を求めてやってきてしまうんですよ。
世の中、政治や事件やら……税金、物価高といったお金絡みやら……あまつさえ、人が人を信じるのにも疲れるご時世ですから、たまに一人でふらりとそういったしがらみに囚われない地へ行きたくなります。

そんな気疲れした心を癒すのに遠野の地は最適です。
遠野駅では赤い河童がお出迎え……この赤さは敢えてなのか、それとも銅によるものなのか……一体どっちなのか?

ぶらりぶらりとあてもなく遠野の街をさまよい歩きます。
遠野市街は元は鍋倉城の城下町として内陸と沿岸を繋ぎ、さらには盛岡藩と仙台藩が接する要所の地として栄えていました。
街にもそれを反映するかのように蔵のような建物がちらほらと建ち、趣があります。
そんな中……

足元にポケモンマンホールを発見!
描かれているのはお馴染みの『イシツブテ』に『ハスブレロ』とその進化系の『ルンパッパ』……確か、かっぱポケモンだったはず。
やはり、遠野は全面的に河童を推していますね。
なにはともあれ、遠野市のポケモンマンホール……ゲットだぜ!

ポケモンマンホールがあったのは『遠野城下町資料館』の前です。
こちらの資料館はこの地を治めていた遠野南部家の装束や武具といったものを展示し、歴史や文化を伝えています。
以前はふらりと気軽に入れたものですが、現在は観光客が増加したのか二日前までの予約制となっていました。
大人は510円。高校生以下は210円(※4月から大人600円。高校生以下は300円になるそうです)ですが『とおの物語の館』との共通入場券となっているのでお得です。

そんな『とおの物語の館』は資料館から徒歩5分くらいのところにあります。
こちらも料金は資料館と同じですが、予約なしで入ることができます。
また、JAFの会員カードがあれば割引適用となります。
私は持っていたので、460円で入館。
ここは遠野物語のみならず日本の昔話や民話をパネルや映像で紹介しています。
また、隣接する建物はかつて柳田國男が滞在した宿『旧高善旅館(きゅうたかぜんりょかん)』で柳田國男のみならず折口信夫、ネフスキーといった民俗学者が宿泊し、民俗学調査の拠点としていた宿です。
中では柳田の生涯や活動の記録を紹介しており、当時の生活の様子も見ることができます。
民俗学を知る者にとってはまさに一度は訪れたい聖地といえます。
さて、遠野の街の散策はこれぐらいにして……今度は少し郊外へ行ってみましょう。
『とおの物語の館』から『鍋倉城』があった『鍋倉山』に沿うように『県道238号線』を花巻方面へ10分ほど車を走らせると、縁結びで知られる『卯子酉神社』へ行くことができます。

『遠野物語拾遺』にも記されているほど縁結びの効力は凄まじいらしく、赤い布に利き手ではない方で願い事を書き、利き手ではない方の片手だけで結ぶと願い事が叶うとされています。
もし、両利きの場合は一体どうすればいいのだろうか?
訪れたこの日も大勢の方が来ており、熱心にお祈りをしていました。
私は特に今は好きな人もいないので願い事はせず……お参りをしてもう一つの目的地へ。

縁結び目当ての『卯子酉神社』へ行く人は多いですが、もう一つそばに神社があるのを皆さんはご存じでしょうか?
ほとんどの人が一瞬だけ見るも長い石段と詳細不明なためにスルーされがちなこの神社は『愛宕神社』……大部分の人がこの神社は行かずに『卯子酉神社』だけ行きますが、私からすると実にもったいない!

この神社は火防の神様として有名で、こちらの話も同じく『遠野物語拾遺』に記されています。
一見するとかなり長い石段で上るのに躊躇してしまいそうですが、上には荘厳で大きな立派な社が鎮座しています。
この長い石段はかつて月見坂とも呼ばれていて、この坂から見る月は遠野随一と称えられたほど……一度は見てみたいものですが、暗がりでこの石段を上がるのはかなり勇気が必要ですね。
最近なにかと火災が多いので、しっかりとお参りさせていただきました。

遠野への日帰り旅も終盤……最後にやってきたのは『道の駅 遠野 風の丘』です。
遠野の観光情報や名産品、豊富なフードコートなど……岩手でも人気ある道の駅の一つです。
こちらではトイレ休憩とともに名産品を一つ購入。

遠野のお酒といえばホップで作ったビールも有名ですが、やはり『どぶろく』は外せないでしょう!
こちらのどぶろくは『河童の舞』というもので甘口のどぶろく……果たして酒が弱い私は人生初のどぶろくをどう感じるか……。
こちらは改めて別記事で感想を述べようと思います。
今回の遠野散策は何かと河童に関わるものが多かったように思います。
これで『カッパ淵』にでも行けばコンプリートとなったのでしょうが……それだけ、遠野は河童の縁に溢れているともいえます。
私としては座敷わらしが好きなので、そちらも強く推してほしいところですが…………。
皆さんも人間社会に疲れた時は妖怪たちのいる遠野に訪れてみてはいかがでしょうか?