備忘録

〖備忘録 第58譚〗お正月に使われる言葉の意味と違い

 新年、あけましておめでとうございます!

 今年も当ブログ『イーハトーブ日和』とシードルをよろしくお願いします。

 本日は2026年の1月1日の元日ですが、よく使われる『元旦』『元日』……その違いはお分かりでしょうか?

 最近のカレンダーとかではごくまれに元旦で表記されているものもありますが、正確には1月1日は『元日』が正解です。

 元旦というのは元日の朝、という意味になるので1月1日の昼や夜はもう既に元旦ではない、というのが通説のようです。

 さらに付け加えると「元旦の朝にお参りに行く」という使い方も同じ意味が重複するので誤りとなります。

 ややこしいという人は類語としてある『元朝』というのを使ったほうが分かりやすいでしょう。

「元朝参りに行く」……こう使えばスマートです。

 ちなみによく新年のあいさつで使われる『新春』『迎春』……これらがなにを指すか、疑問に思った方もいるのではないでしょうか?

 新春は主としてお正月の期間のことを指しますが、季節としての『新しい春』として用いられる場合もあり、この際は1〜3月までの期間を指します。

 迎春は『新春を迎えること』『新年を迎えること』を意味しており新春をさらに付け加えた言葉となっています。

 意味としてはどちらもお正月に使われる言葉として間違ってはおらず、期間があるか付け加えているかの違いとなります。

 そのため、年賀状や時候の挨拶として使う言葉としては『新春』『迎春』を使うのがもっとも簡単で間違いない……逆に『元』の付く言葉を使って文章のやりとりをする場合は1月1日しか効力がない、と覚えておきましょう。

 しかし、新年のあいさつも今ではかなり形式が変わりました。

 昔なら年賀状をたくさん書いて元日に届くように四苦八苦し、元日に届いたら届いたで出し忘れた人がいた場合、新年早々に気まずくなったことが多々あります。

 そこから携帯電話のメールでのやりとりに変化し、その場合は大晦日から元日にかけてサーバーがアクセス過多によりメールが送信しにくいという状況までありました。

 今ではLINEで簡単にやりとりができるため、昔より不便さを感じにくくなりましたね。

 お年玉付き年賀はがきなるものを今の若い子たちは果たして知っているのでしょうか?

 さて、少し話しは変わりますが先ほど出てきた『元朝参り』……こちらも似たような言葉で『初詣』があります。

 この違い分かるでしょうか?

 実は元朝参りは『元旦の朝にお参りする』ことで、初詣は『元日~三が日あるいは松の内(1/7頃)』に行うお参りとされています。

 そもそもこのお参りは一族の家長が大晦日の夜から元日の朝にかけて神社に籠って新年を迎える平安時代頃の『年籠り』が源流とされ、それが江戸時代になり『恵方詣り』として現代の形式となって広まったのが始まりです。

 そのため、コロナが猛威を奮った時は正月時の人混みによる感染リスクを避けて、多くの人達が年末に参拝をしたり、御守を購入したりしていましたが、歴史から見ればそれがお正月本来の正式なお参りなんです。

 年籠りが分裂した行事が現代における年末の『除夜の鐘』と年始の『初詣』……つまり、古来からの習わしを大事にするのなら除夜の鐘をついた後に家に帰らず、今度は神社に立ち寄って参拝してから家に帰るのが正式なやり方といえます。

 まぁ、偉そうに抗弁を垂れた私ですがそのような正式祈願は一度もやったことはないです……寒いし、暗いし、危ないし、眠いし、人混み嫌いだし……ましてや、今まで行ってきた職業柄、年末年始に休みを取れるかどうかも分かりませんでしたからね。

 大事なのは感謝と祈りの心だと思います。

 私は神社仏閣が好きなので、月一回どころか週一回のペースで参拝している身なので神様、仏様へのあいさつを落ち着いた頃が双方ともに良いだろうという考えを持っていて、松の内ぎりぎり……あるいは過ぎたころに初参拝をしていますね。

 パワーがどうとか願いとかは、あんまり考えていないです。

 とはいえ『一年の計は元旦にあり』ともいいます。

 今年一年よりよく過ごすために始めの行動を大事にしましょう。!

 

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