おばんです、シードルです。
一般に知られている節分の日は2月3日。
ですが、今年の節分はなんと1日早い2月2日だというのです!
これは一体どうしてか……?
まず節分とは、中国で発祥した暦法『二十四節気(にじゅうしせっき)』に由来するもので、実をいうと春夏秋冬の各時期に『立春、立夏、立秋、立冬』という節目があり、その各前日が節分とされていました。
現代では特に重要視されていた『立春』の前日のみが定着したというわけです。
つまり、本来なら豆を撒くのは4回ということになります。
さて、本題に入りますがなぜ今回は2月2日か………それは立春の日を定めているのは国立天文台だからです。
太陽が天球上を通る経路を等角に分割した座標である『太陽黄経(たいようこうけい)』が『315度になる瞬間が属する日』を立春としており、これは年によって変動するのです。
つまり、二十四節気での暦を調整するために立春の日がズレるため、それに伴って節分の日も変動する。
まさかの国立天文台……まさかの科学! 天文学を口実に鬼が従来の節分の前日に奇襲を仕掛けてくるというわけです。
鬼が来ても「だって、今日は地球規模で節分だし」という口実で攻め込まれるわけです。
インテリ鬼ほど厄介なものはないですねぇ………。
余談ですが、2021~2057年の期間では、4年ごとに節分の日が2月2日に切り替わるとされているほか、約40年前の1984(昭和59)年は2月4日が節分の日だったと前例もあるので、もはや私達は文句の言いようがありません。
皆さん、恵方巻キャノンとでん六豆、落花生の貯蔵は十分ですか!
ちなみに恵方とは、陰陽道の考えに基づいたその年の『歳徳神(としとくじん)』が居る方角のことで、2025年の恵方は『西南西』。
毎年変わるこの恵方ですが、実をいうと『東北東、西南西、南南東、北北西』たったの4つしかなく、どの方角になるかはその年の十二支に応じているため、西暦の下一桁から恵方を特定することができるんです。
全方位じゃなくても、四方向に恵方をセッティングすれば間違いはないということです。
よく考えればこの節分という行事……今ではだった1日だけ行われていますが、準備だ作法だ、しきたりだと色々複雑な行事ですよね。
日本らしいといえば日本らしいですが………ここに暦や科学まで加わるともはやややこしくなってしまいます。
これを機に今一度、日本の行事というのを学び直してみるのもいいかもしれません。
大豆から落花生に変わった現代の節分ですが、今ではそこにもまたルール改変が加えられるようで、消費者庁では………
奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分ではない子どもが豆やナッツ類を食べると、喉や気管に詰まらせて窒息してしまったり、肺炎を起こしたりするリスクがある。
とのことで、5歳以下の子どもには食べさせないことを規定しているようです。
時代も変わり、文化も変わっていく……鬼も科学に順応しているのですがから、私達人間もこの流れに乗るしかないのかもしれません。