備忘録

〖備忘録 第84譚〗芸術から感じたこと

 おばんです、シードルです。

 時期がずれてしまいますが、1/28に岩手県立美術館を訪れました。

 この前は遠方から来た友人と訪れたのですが、その際は常設展は入れ替えのため観ることができず………今回はそのリベンジのも兼ねてです。

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 以前購入したチケットには常設展への入場券も含まれており、受付の方にこれで入れるか伺ったところ了解を得たため、今回はそのまま展示場のある二階へ。

岩手県立美術館

 造りから見ても近代美術館といった感じで不思議な優雅さがあります。

 この場所は岩手のローカル特撮番組『鉄神ガンライザー』の舞台にもなった場所。

 シリーズを追うごとに登場するキャストがどんどん有名な人になっていったので、当時は驚いたものです。

 現在はシリーズ終了となっていますが、レンタルショップでもDVDがあるので気になる方はご覧になってみてはいかがでしょうか?

 さて、そんなことを思いながらも二階の展示場へ到着。

 作品に関しては今回は撮影していませんので、画像は載せませんが『震災により被害を受け、修復された』作品を展示していました。

 主に陸前高田市にある博物館収蔵の作品で海水や泥などによる塩害や汚れ、傷を受けた作品とのこと………。

 どの作品も大きく「よくここまで修復できたものだと」感じました。

 今の修復技術はすごいですね……素人考えでは絵画などは水に濡れたりしたらアウトだと思っていたのですが………。

 無論、美術館には絵画だけでなく大理石彫刻やブロンドの加工といったものまであります。

彫刻

 特に舟越保武(ふなこしやすたけ)、松本竣介(まつもとしゅんすけ )、萬鐵五郎(よろずてつごろう)といった岩手ゆかりの作家の作品は圧巻ですね。

 どの人も病で倒れたり、半身不随になったりと様々な苦難がありましたが、こうして生きた証を残しています。

 芸術家とは様々な経験を通して己の闇と対面し、やがて人の本質を見抜いて作品とする…………そういう宿命なのかもしれません。

岩手県立美術館屋外

 私も今は他の人達と比較するとやや世俗離れした生活を送っていますが、この身となって見えてきたものは自身の過剰なまでの欲深さと他者を労わろうとする心です。

 もっと噛み砕いていうと「~だからしなければならない」という気持ちと「どうせ一人で頑張っても意味がないのだから、自分の思うように好き勝手にすればいい」という気持ちが相反しているんですね。

 また世間に対する呆れや怒りがある一方で、そうなる理由も分かってしまう………というのもあります。

 これは仕事もプライベートも忙しくしていれば何も気にしなくなるのでしょうが………逆にいえば他人を思う気持ちが出てきている、ともいえるので良いのか、悪いのか余計に分からなくなってきているんですよね。

「自分が優先」「他人を大切にするためにはまず自分から………」その考えも理解できますが、その一方でそれに重きを置き過ぎているが故に他人を批判したり、身勝手な振る舞いが目立つようになってきているのも事実なんです。

 世間ではSNSを中心に某テレビ局やタレントに対し批判が巻き起こり、街中ではウィンカーも出さずに車線変更をしたり、重罰があるにも関わらず煽り運転をする者もいる………。

 ここ最近、私の身近では交通事故やそれに伴う救急車の出動頻度が多くなってきています。

 一日に一回見ない日はないんじゃないか、と思ってしまうほどに………。

 私も含めてですが、自分自身を律することが出来なくなっている人が増加している………こう感じるのです。

 今いちど『悪いことが起きたら糾弾するのではなく、反面教師として自身を見つめ直す』………その一呼吸が必要だと、芸術を通して再認識した今日この頃でした。

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