おばんです、シードルです。
毎日投稿を続けていたこの備忘録ですが、昨日ついに途切れてしまいました。
これは言い訳になってしまうのですが、少し体調を崩してしまいまして投稿する余裕がありませんでした。
幸い……と言ったら良いのか悪いのか、私のこの『備忘録シリーズ』については根強いファンの方はまだ付いていないので、さほど影響はありませんでしたが……やはり続けるとなると難しいものですね。
さて、そんな昨日は正月最終日ともいえる松の内……各家庭では『七草粥』を食べた、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
七草粥とは春の七草を入れたお粥を食べて一年の無病息災を祝う風習で、その七草とは……
・セリ
・ナズナ
・ゴギョウ
・ハコベラ
・ホトケノザ
・スズナ
・スズシロ
の七種の野草です。
源流としては平安時代、初子(はつね、新年最初の子の日)に、野に出て若松を引いたり若菜を摘んだりして遊ぶ貴族の風習『若菜摘み』と、7種あるいは12種の若菜を天皇に供する『供若菜(わかなをくうず)の儀』が、宮中で七草を食べる行事となり、七草の風習の原型となったともいわれています。
今はスーパーで簡単に手に入りる時代。昔であればこの寒さの中……七種類も野草を探すのはさぞ大変であったことでしょう。
日付の起源としては、中国に1/7に『人日』という日が設けられていて、この日に7種の若菜を熱々の吸い物にして食し、邪気を払うという風習があり、この風習と『若菜摘み』が混ざり合ったものとされています。
そのため、昔は中国同様に七草を『羹(あつもの)』と呼ばれる熱い吸い物に仕立てていたそうですが、室町時代あたりからお粥に入れて食べるように変わっていったそうです。
七草にはそれぞれ胃腸に良い効能があり、年末年始のごちそう攻めで疲れた胃を癒す働きがあります。
かくいう私も昨日の体調不良の原因は逆流性食道炎……正月明けにも関わらず、脂っこい中華料理を食べてしまったことから吐き気と酸の逆流が止まらなくなり、敢えなくダウンしてしまいました。
本当に先人の知恵というものは素晴らしいものですね……温故知新とはよく言ったものです。
ちなみに七草粥は早朝に作るのではなく、前日6日の夜から7日の朝にかけて、一刻(約2時間)ごとに七草を1種類ずつたたき、細かくしていくのが正式な作り方ともいわれており、酉の刻(17時~19時ごろ)から順に、酉・戌・亥・子・丑・寅・卯のそれぞれの刻に1種類ずつたたき(地域によっては「唐土の鳥が渡らぬ先に……」と唱えることもある)、辰の刻(7時~9時ごろ)から煮て食べるという徹夜作業で作る料理だったようです。
正月明けからいきなりのハード勤務ですね……当時の主婦の方々は本当に肉体労働主体です。
余談ですが、この1/7に食べるものは七草粥だけでなく、地域によっては……
・けの汁
・納豆汁
・ぜんざい
・菜飯
・おひたし
などを食べるそうで、こうして見るとその地域に合った風土食でいずれも胃腸を休めていることが分かります。
仕事も始まり、ゆくゆくは新年会も始まります。
まだまだ胃腸の正月休みが訪れるのは先になるでしょう。
皆さんも私のように食道や胃腸を痛めないようにして、体調を整えて過ごしてください。