前回のあらすじ……

琉球の神々ゆかりの地を巡った私シードル。
その目に見えないパワーや歴史を肌でひしひしと感じる中、沖縄の旅は徐々に終盤へと差し掛かってきます。
果たして、今回はどんな出会いが待っているのか?
地元ならではの市場へ行くも……
4/20日、朝8時……本日は早くから少し気になっていた場所があったので、国際通りの平和通り商店街へ。
その場所とは『牧志公設市場』
沖縄の魚介類が一堂に会する地元の市場です。
市場ってワクワクするんですよね。普通のお店では売られていないものとか、珍しい生き物がいたりして……。
そんなわけで少し市場の中をぶらり探索。
お店に関してはなるべく撮影しないようにしているので、写真の数が少ないことについてはご了承ください。

市場の中を見てみると開店前なのに水槽の中にはぎっしりとイセエビが敷き詰められています。
沖縄ってそんなにイセエビが多いんですかね?
岩手の市場ではわかめやカキ、毛ガニや時期によってはドンコなどが主なため、これは衝撃的な光景です。

他にも巨大な貝やたくさんの種類のカニ、さらには置物でしか見たことのない夜行貝が売られていました。
沖縄……さすがにスケールが違いますね。
そんな中、見て歩いていると「お兄さん、どうですか?」と若干中国っぽい訛りの言葉で声を掛けてくるお姉さんが……。
いつもなら、快く応じてすぐ購入といきたいところですが……私はある懸念を抱いていたため「急いでいるから……」足早にその場を去り、二階にあるイートインスペースへ。
二階は食堂となっており、市場で購入した魚介類を調理してここで食べることもできます。
アバサー(ハリセンボン)やグルクンの天ぷらをはじめ、沖縄の郷土料理が酒の肴とともに楽しめる酒好き、グルメ好きにはたまらない場所。
とはいえ、この時間帯はまだ食堂は開いておらず全部の店が開く頃はお昼頃……お店にあるメニューを少し拝見した後、物影に身を潜めて一階の様子を伺います。先ほど感じた懸念を確かめるため……。
すると、中国人観光客らしき方がちょうど何かを購入する場面に遭遇しました。
内容からしてみてもイセエビだとか夜行貝などを買うようです。
それらをあらかた注文し、出てきた会計が……「5万円になります」
……それを聞き、私はそっと牧志公設市場を後にしました。
画像を見返してみたら分かると思うのですが、私が抱いた懸念というのは「値段が書いていないこと」です。
インパクトもあり、どれも高価そう……けれど、値段が無い!
これじゃあグラムいくらなのか、店ごとで値段を比較することもできません。
ぼったくり、は無いと信じたいのですがされてもおかしくない状況。
そのため、二階の食堂に行きメニューの値段を見たらグルクンの唐揚げ一匹2000円などがザラ……。
まぁ、旅の思い出に現地の美味しいものを少し高くても味わいたい気持ちは分かりますが、私はそこまでの金額を出す余裕はありません。
同じメニューでも他の居酒屋なら安いこともありますので、不明なものは安易に飛びつかないことをオススメします。
とはいえ、自分が納得するのであれば全然問題はないかと思います。
それにしても、購入した夜行貝の貝殻……一体どうするつもりなんだろう?
動物にも会えるもう一つの水族館
牧志公設市場を後にし、宿のある旭橋駅へ戻り、しばし考えた後……本日は天気も悪いため、那覇のほど近くにある『DMMかりゆし水族館』周辺を探索しようと決めました。
本当は『おきなわワールド』も良いかと思いましたが、時間も中途半端で小雨まで降りそうな気配だったので、休養がてら近場探索です。
旭橋駅近くには『那覇バスターミナル』があり、ここから昨日立ち寄った『瀬長島ウミカジテラス』『おきなわワールド』『美ら海水族館』といった主要観光施設へのアクセスも容易です。
もし、あまりレンタカーを使用したくないという方は旭橋駅周辺で宿を取ることをオススメします。
そんなわけで、沖縄初のバスを使ってかりゆし水族館のある豊見城市へ。

かりゆし水族館は2020年にオープンした新しい水族館で運営元はあのDMMとなっています。
本当、なんでも手掛けているなぁ……DMM。
近くには『豊崎美らSUNビーチ』や『イーアス沖縄豊崎』といった大型ショッピングモールもあり、出店も多く出て賑わっています。

入館は大人2800円。美ら海水族館が沖縄北部の水族館ならばこちらは沖縄南部の水族館ということになります。
はたして一体何が待っているでしょうか?

水族館にはモクズガニや……大量の様々な種類の金魚。

内装は新進気鋭の水族館らしくアトラクション風な造りとなっています。

熱帯地域に生息する淡水魚の数々……美ら海水族館が海ならばこちらは淡水がメインといったところでしょうか?


アロワナはもちろんのこと淡水に生息するエイやピラルク、ピラニアといった大型魚も見られます。

ピラルクのいる水槽は真上からでも見ることができます。
こんな大型魚が近づいてきたらすごい、というより恐怖でパニックになりそうですね。

館内には魚以外にもワニやトカゲといった爬虫類……

ペンギンなどもいます。やはりペンギンはどの水族館でもマストですね。


一瞬枯れ葉のような亀……確かマタマタだったような気がします。

多種多様な生き物がいるのも美ら海水族館とはまた違いますね。


こちらはコツメカワウソ……まさか沖縄に来て、カワウソを見られるとは……。
可愛い……。こういう小動物系、大好きです。

かりゆし水族館の特徴は魚の他にも色々な動物がいること!
エリアも淡水、陸生動物、海水と様々に分けられています。
陸生エリアではアリクイやナマケモノを間近で見たり、触れ合うことができます。


海に生息する熱帯魚エリア……なんだか夜のバーに来たかのようなお洒落感があります。


ニモことカクレクマノミやチンアナゴまでお出迎え。
黄色のチンアナゴを見たのは初めてです。

ゆったりと泳ぐ生き物たちを見るとこちらまで穏やかになってきますね。


縦に細長い水槽がいくつもあるこちらはクラゲエリア。
周りが鏡張りになっているので、たまに水槽なのか鏡なのか分からなくなってしまいます。


冷房が効き過ぎているのか、人の多さによる熱気か、はたまた天気が悪い湿度によるものか……水槽はところどころ曇り状態。
中を見ようと曇りを拭き取るとカニも一緒に手を振ってくれます。


新しい水族館ならではの様々なアイディアや試みも堪能。
美ら海水族館も良いですが、こちらは都市の水族館という感じでお洒落さがあって面白いです。

この他、子豚やリクガメと触れ合ったり餌やり体験などもでき、小さいお子さんならなおのこと楽しむことができる場所となっています。
さらにイーアス沖縄豊崎が隣接されているので買い物や食事といった休憩場所にもぴったり!
沖縄の内外だろうが、もうここに行けば丸一日楽しむことができる場所……沖縄のクォリティ、恐るべしです。
好奇心は猫をも殺す
イーアス沖縄豊崎でタコライスの昼食を摂り、一度那覇へ戻ろうかとバスに乗りましたが……なんと私としたことが乗り間違いを起こし、旭橋駅方面ではなく那覇空港方面へと行ってしまいました!
いやぁ~、まさかの失態!
しかも飛行機に乗れない体なのに空港へ行くとは……。
とはいえ、このタイミングで雨も降ってきたため「覗いてみるか」という感じで、途中下車せずそのまま『那覇空港』へ。

悪天候にも関わらず、空港は人でごった返していました。
ここは沖縄にとって船とともに本土を繋ぐ需要拠点……常に人が入り乱れているのは当然のことですね。

空港から再びバスを使うのもつまらないので、すぐ近くにある那覇空港駅のゆいレールを使って戻ることとします。
こちらのほうが早いですし……思いがけず、日本最西端の駅も制覇することとなりました。
那覇空港駅から乗る人の数は始発なだけあってかなり多く、久しぶりに満員電車気分。
その際、近くにいた中国人観光客らしき人が私の顔目掛けて、くしゃみ一発と咳二発を発射!
恐らく近くにいる自分の子供に掛けたくなかったのでしょうが……それでも他人に向かってやるのか? と少しムッとしてしまいました。
まぁ、そういうこともあろうかと人混みの際はマスクを着けていたので、取り合えずその場は気持ちを制し、宿に着いてからは沖縄のローカル番組を見てダラダラ過ごしました。
こういう自宅で過ごすような旅の仕方も悪くないですね。
ただ、私はまだ……この時に受けたくしゃみと咳が後々、自分の身にとんでもない事態を引き起こすことになろうとは、露ほどにも思っていなかったのでした。