備忘録

〖備忘録 第108譚〗泥という世を蓮花の如く生きる

 おばんです、シードルです。

 猛暑という言葉が生ぬるいほど、最近暑さが続いていますね。

 天気予報を見れば熱中症警戒アラートが発令され、良い天気ではありますが命に関わるほどの暑さ…………夏の風物詩ともいえるプールや海水浴、虫取りといった屋外活動が制限され、悲しいやら寂しいやら……。

 梅雨時期も相まって鬱々としやすいものです。

 かくいう私もカンカン照りの際は自宅にて避難していますが、昨日の7/12は気温がやや落ち着いたため、久しぶりに紫波町の『五郎沼』へ散歩をしに行きました。

五郎沼1

『五郎沼』についての詳細はこちら▼にて記載しているので興味を抱いた方はご覧ください。

古の蓮花が咲く奥州平泉ゆかりの沼【紫波町‖五郎沼】  奥州平泉……そう聞いて皆さんが真っ先に思い浮かぶのは世界遺産に認定された平泉の『中尊寺金色堂』ではないでしょうか?  または藤...

 夏空に水辺はやはり風景としてよく似合います。

 近くの水路では親子なのか兄弟なのか……大人と子供が釣り竿を垂らしていました。

 この近くの水路ではハヤやオイカワ、ウグイがよく釣れ、私もよく通っています。

 しかし、夏空の下で麦わら帽子を被り、小川で釣りをする風景は古き良き日本の夏といった感じですね!

 近年ではこの酷暑によるものか子供達はみんな家でゲームに興じたり、スマホをいじったりしていることが多いようです。

 さらにはカブトムシを触れない男の子も増えている、とも聞いています。

 自然や生き物に触れる機会が減少したためでしょうか?

 食育や命の尊さを学ぶためにも自然の中で生き物に触れることは大事なことだと思います。

 さて、少し脱線してしまいましたが……この『五郎沼』では夏になるとあるものが見られます。

 それは蓮花です。

五郎沼2
五郎沼3

 この蓮花はただの蓮花ではなく、平泉で有名な『奥州藤原氏』の四代目、藤原泰衡の首桶の中から発見された種を復元した『古代蓮』です。

 この花は株分けがされているのですが、その中でも『五郎沼』は蓮花を比較的観察することができる場所………初夏にかけて花が咲くので今の時期が見頃になります。

五郎沼4

 蓮花は他の植物と違って泥の中で育ち、やがてお釈迦様の台座として選ばれるほど美しい花を咲かせます。

 そのうえ、その根はやがてレンコンとなり食用とされる………まさに無駄のない植物ですね。

 泥という端から見れば汚い環境ではありますが、それを耐え、わずかな養分を大切に使うことで綺麗な花を咲かせる生涯を見ると………過酷な環境を耐え抜いたものこそオンリーワンの『個性』を得られるともいえます。

 今年は退職代行サービスもあってか、新卒で就職した人の早期退職率が高いというニュースが連日報道されていました。

 確かに自分に合う職場を探し、合わない職場は早々に見切りをつける………というのは限りある人生の中では大事な選択といえるかもしれません。

 けれども、入社式の翌日や3日後………1週間以内で辞めるのは少し勿体ない、と思います。

 せめて3ヶ月………少なくとも1ヶ月は知るには必要な期間です。

 ほとんどの企業で導入されている使用期間3カ月というのは就職した人が採用してくれた企業を知る期間でもあり、企業が就職した人を見定める期間でもあります。

 そこから適した部署に配属されたり、本契約を結んだりと進むわけですから………1日や1週間では分かるわけがないんですよ。

 3ヶ月を過ぎ、1年が経ち………気付いたら3年が経っている。

 そこで花が開いたか、つぼみになっていれば続ければ良いわけですし、つぼみにすらなっていない感覚があれば新天地へ飛べば良いわけです。

 まぁ………社会保険料や税金、物価だけが軒並み上がり、給料は上がるどころか減る世の中なので、ダラダラ時間を使いたくないのも分かります。

 世の中の会社も大半がサービス残業や休日出勤、いじめやパワハラのある職場なので過剰に神経質になるのも分かります。

 そこに拍車がかかるように不祥事や米不足、地震といった災害も加われば混乱してしまうのも無理はないでしょう。

 テレビをはじめとしたオールドメディアは情報操作に躍起になり、SNSではフェイクニュースが乱立して、混沌と渦巻いています。

 もう世の中が泥に塗れているといっても良いでしょう。

 だからこそ、そんな泥の中で様々なことに惑わされず自身の考えを持つことが必要なのです。

 来週には国政を決める参議院選挙も始まります。

 私も選挙に行きますが、正直言ってどの党も五十歩百歩といった感じで良い所もあれば悪い所もあります。

 そんな中で世論やSNSに左右され、参政党に入れる………自民党には絶対入れない、といった考えの人もいるかもしれません。

 誰がどの党に入れようとそれはその人の自由なのでとやかく言うことではありませんが、ただ一つ言えることは「自分でちゃんと決める」というのが大事です。

 著名人やインフルエンサー、周りの人が言っていたから、やっていたから、というより自分で考えて決断するというのが大事です。

 早期に退職した人も「周りがみんなやっていたから…」で辞めたのなら恐らく後悔すると思います。

 その後に転職活動をしても自分だけうまく就職できず、他の人が就職しているのを見たら「なんで自分だけ……」という状況が目に見えるからです。

 同じ行動を全員がしてもその後、うまくいくいかないはその人の性格や適性によって大きく変わるからです。だからこそ、よく吟味して考え抜いて決断することが大事なんです。

 夢、目標、憧れ……それらは悪いことではありませんが、そこに流行や見栄が加わることによって自分の人生を棒に振るのは悲しい、といえるでしょう。

 情報や助言を集めるのは大事ですが、それはあくまで『他人の経験や知見』によるもの………自分と他人は違うということを肝に銘じて、活用する程度に留めるのが良いでしょう。

 自身に何かが起こったとしても憧れている人や著名人、アドバイスをしてくれた人は『責任』を負えません。それは親といった家族も同様です。

 一般に才能や特技、独自の性格や観点を『個性』と称するかもしれませんが、私は違います。

 言動や行動を含めた自分の人生に自分で責任を持つ………これが『個性』と考えています。

 様々な不条理が渦巻く『泥』という世の中を耐え忍び、ぜひとも個性という名の『蓮花』を咲かせてください。

 そうすれば、オンリーワンな存在になれることでしょう。

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