地球温暖化が進み、夏の暑さも南国と変わらない酷暑となりつつある近年……木陰に逃げようにも温風が襲い、水辺で遊ぼうにも水難事故の恐れがあり……かといって室内に籠れば値上がり著しい電気代が気になり、エアコンがなかなか付けられない……そんな八方塞がりな状況になりつつあります。
このままじゃ逃げ場がなくなる……どこかに安息の地はないか?
あります!!
涼しすぎる風が吹き、安全性もあり、電気代がかからない……とっておきの涼しい場所があるんです!
今回は西和賀町にあるそんな涼スポットをご紹介します。
湯のまちに現れる夏季限定のカーテン
概要
岩手でも温泉処にあたる西和賀町には『錦秋湖』とも称される『湯田ダム』の水位が低下する7~10月頃……ダム湖にある『貯砂ダム』からはカーテンのように水が勢いよく流れ落ちる滝が現れます。
その名も『錦秋湖大滝』
この滝は人口のものではありますが、自然の滝とは違い…その裏側を通り抜けることができ、迫力満点の音や水しぶきにより寒いくらいの涼を与えます。
また、夜間にはライトアップも行われており、その華やかさと涼しさを求めて多くの方が訪れてきます。
よくテレビなどでは『湯田ダム』というとこちらを特集しがちですが、正確にはこちらは『湯田貯砂ダム』……『湯田ダム』はまた別にあり、そちらの正式名称は『錦秋湖ダム』と少しややこしくなっています。
どちらも同じ『湯田ダム』であることに変わりはありませんが、初めて訪れる方は名前に注意して行きましょう。
アクセス
『錦秋湖大滝』は北上市から『国道107号線』……錦秋湖沿いにあります。
北上市の『北上江釣子IC』から『国道107号線』を西和賀町にずっと真っ直ぐ行くことで到着することができます。
一見すると『錦秋湖SA』がある秋田行きの高速道路『秋田自動車道』を利用すると分かりやすい気がしますが、最寄りである『湯田IC』は『錦秋湖大滝』を過ぎてしまううえに逆方向になってしまい、道が分かりづらくなってしまうので下の道を通っていくのがオススメです。
また、前述の概要で触れた『錦秋湖ダム』の湯田ダムは近くに『道の駅 錦秋湖』があります。
そちらの湯田ダムでは大滝が見られないので注意しましょう。
今回の目的地である『湯田貯砂ダム』は『道の駅 錦秋湖』から先にあるトンネルを5つ越えた先にあります。
五つ目のトンネルを過ぎてすぐに現れる左への道が『湯田貯砂ダム』への入り口なのでご注意ください。
駐車場はかなり広いため大型車でも安心して停めることができます。
探勝レポート
それではさっそく探勝といきましょう!
今回は『湯田貯砂ダム』の駐車場からのスタートです。
こちらが駐車場……かなり広く作られており、ヘリポートまであります。
キャンピングカーで来ても安心して停めることができますね。
駐車場の目の前には水鏡となっている美しい錦秋湖を眺めることができます。
もうこの景色だけでも十分な気がします。
大きな湖面なのに濁りもなく、青空をそのまま映していますね。
こちらの駐車場は『錦秋湖川尻総合公園』の駐車場も兼ねています。
公園の中には広大なアヤメが咲く『あやめ園』や野球場、鯉が泳ぐ広い池もあります。
日曜の昼下がりに家族で訪れても楽しめそうですね。
駐車場のすぐ近くにある『錦秋湖大滝』とある看板……こちらが入り口になります。
さっそく行って見ましょう!
道は舗装されており、手入れもされているためかとても歩きやすいです。
探勝にはお馴染みの碑もあります。
道を進むと少し拓けた場所に出ました。
この先にある階段を下りると、大滝の内部へ行くことができますが……その前に少し寄り道しましょう。
階段の左隣はなにやら小道になっています。
柵に沿ってその道を進んで行くと……
そこには立派な東屋と展望台が……さらに進んでみましょう!
いやはや、絶景を発見しました!
錦秋湖大滝と静寂な湖面がとても美しいです!
写真では少し遠く感じますが、実際はこれより近くわずかに水しぶきを感じることができます。
夜間のライトアップはこちらで撮影するのが良さそうですね。
階段へと戻り……いよいよ下っていきます。
階段隣には水路も流れており、水の勢いと量を感じることができます。
これは魚道でしょうか?
勢いが激しすぎて魚でも上るのが大変そうです…。
階段の踊り場から見ても音と水しぶきがすごい……まだ内部に入っていないのにすでに涼しいです。
二つ目の階段を下り、いよいよ内部へ潜入です。
ただ、ところどころ濡れているので滑って転倒しないようにご注意ください。
こちらが大滝の裏側……内部通路です。
水しぶきがすごすぎるせいか、通路は既にびしょ濡れ状態……そして、この通路に入ってから涼しいを通り越して肌寒い感じに。
暑かったので薄着で訪れましたが、水しぶきが強すぎてゆっくり歩いていたらすぐにずぶ濡れになってしまいます。
本当は滝を眺めながらゆっくりと散策したかったのですが……現実とはこんなものです。
転ばないようダッシュで通過……ほどほどに濡れましたが、まぁ良しでしょう。
対岸も広い作りとなっています。
対岸から先ほど行った東屋が見えました。
意外と離れていますが、向こう岸が島のようになっていてこれまた良い景色となっています。
大橋と山の光景も実に良いです。
紅葉の時期に訪れても良いかもしれません。
こちらからの景色もなかなか良いですね。
目下の浅瀬には良いサイズの魚がウヨウヨ……あぁ、釣りがしたい。
少し離れた場所から撮影……こちらのアングルも良いですね。
ライトアップしたらさぞ綺麗でしょうが、こちらは裏手がすぐ山のため夜はかなり怖いです。
昼間の今でも後ろからの熊の奇襲に怯えています。
ましてや、夜に濡れながら内部を通ってこちらに来るのは……風邪を引きそうですね。
こちらの岸にも道があるようでしたが、どこに繋がっているのか分からず、行くのは取りやめました。
ほどほどにして切り上げることも時には大切です。
帰りもここを通るのか……。
もちろん、ダッシュで通過。
服は濡れ、体も冷えましたが夏の涼を十分過ぎるくらい堪能しました。
おわりに
涼しむどころか冷えるほど楽しむことができました。
カッパが必要……とまではいきませんが、訪れる際はある程度濡れることを想定したほうが良いでしょう。
一番良いのは濡れても良い恰好……または肌が露出している服装で行き、寒くなったら上着を羽織る程度がベストかもしれません。
暑い日に涼しくなるととても気持ちが良いですが、冷やし過ぎは体に毒なので健康に気を付けて、酷暑の夏を乗り切りましょう!