秋といえば紅葉ですが、紅葉というと皆さんはどんな樹木がイメージとして浮かぶでしょうか?
「知らない」という人もいれば「モミジ」という人もいるかもしれません。
ただ、街中での紅葉といえばほとんどの人が『銀杏』こと『イチョウ』を思い浮かべると思います。
イチョウの並木道というと東京など大都会のイメージがありますが『小岩井の一本桜』しかり一本だけ圧倒的な存在感を放つ木というのもまた趣や力強さがあります。
特に岩手はこの一本だけ存在感を放つという植物が多い土地柄のような気がします。
面積が広い故でしょうかね?
今回はそんな存在感のあるイチョウが見られる場所をご紹介します。
地域の住民に守られた大イチョウ
概要
盛岡の中心地……官庁街から少し外れた県民会館の近く、中津川沿いにそのイチョウの木はあります。
その名も『上の橋際のイチョウ』
由来は近くにある擬宝珠(ぎぼし)で有名な『上の橋』があることからそう名付けられています。
元々この場所は明治初期、丸竹茶屋 (後の丸竹餅店) があった場所でその庭にあったイチョウの木だったそうです。
現在は盛岡市の『景観重要樹木』として保存されていますが、昭和後期には道路の拡張工事に伴う伐採の憂き目に遭い、地域住民の保存運動の末に守られた経緯があります。
そんな長い歴史を持つため、推定樹齢は110年以上と非常に長い歴史を持っています。
まさに盛岡の街を見守ってきた生き地引ですね。
アクセス
『上の橋際のイチョウ』は『上の橋』と『岩手県民会館(トーサイクラシックホール)』の間、中津川沿いにあります。
かなり大きな木なので遠くからでも分かるほどの存在感を放っています。
盛岡市内を散策がてら見に行くのが一番ですが、車で行く場合は近くに駐車する場所が無いので近隣の有料駐車場を使用することとなります。
上の橋近くには駐車スペースがありますが、こちらは観光バス専用のものとなっているためご注意ください。
探勝レポート
それではさっそく探勝といきましょう!
今回は少し離れた神明町にある志家大駐車場に車を停め、近隣散策がてらが向かいます。

トーサイクラシックホールこと『岩手県民会館』を過ぎるとその先に聳え立つ金色の大木!
あれが『上の橋際のイチョウ』です。
それにしてもやはり圧倒的な存在感を放っていますね。
澄んだ秋の青空に奥のほうに見える上の橋……手前にあるお洒落な街灯がまた良い味を出しています。
これぞまさに最高のロケーション! もう少し近づいてみましょう。

近づけば近づくほど分かるその大きさ……辺りに人がいなくなれば際立つ自然の色合い……青、黄、紅、緑、茶……色鮮やかな絵画のようです。

さらに近づき、下から見上げるとまるで金色の傘のよう。
秋風に揺れる枝葉がなんとも良い風情を醸し出します。

立派な幹の近くには『景観重要樹木』の小さな看板が設置されています。
道路の真ん中を区切る形で聳え立ち、交通量もそこそこあるので看板の近くまではいけませんが、少し離れた沿道からでも十分に楽しむことができます。

写真を上手く撮るコツを紹介する番組で紅葉は逆光を利用すると光り輝くように撮れる、と聞いたことがあったので太陽をバックライト代わりに撮影。
すると、あら不思議……傘のように見えた枝葉が今度は黄金のシャワーのように見えます。
金色の雨、または流星……いずれにしても何かが降り注いでいるように見えます。
傘になったり雨になったり……色々な見え方がありますね。
まさに芸術の秋!

イチョウの近くを流れる『中津川』と上の橋の景色も良い風景となっています。
けれども、近頃は米騒動ならぬ熊騒動がここで起きていて、河川敷を走る熊の様子が全国ニューズで流れたばかり……油断は禁物。

逆光の撮影に味を占め、今度は全体を撮ってみましたが、こちらは秋の日差しが強すぎて少し白けてしまいました。
もう少し、光が弱ければ奥に見える鉄塔と相まって良い感じになりそうでしたが……まだまだ精進が必要なようです。

川を渡り、反対側からの撮影。
空に雲一つ無い青の背景に立つ一本桜ならぬ一本イチョウ。
地域の方々に愛され、守られ……時代とともに盛岡の街の変革を見守ってきたと思うと感慨深いものがあります。
これからも大事に守られ、立派に成長していってほしいものです。
おわりに
盛岡の街を彩る巨大な黄金。
盛岡城が紅ならばこちらは金色の代表格と言っても過言ではないでしょう。
空の青、中津川の緑、街中の灰色……空気の澄んだ秋は特に様々な色が映える時期でもあります。
雪国である岩手は冬になればあっという間に一面の白銀の世界へ早変わり。
銀色に変わるその前に……金色を十分に堪能してみてはいかがでしょうか?


