駅というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
電車などが停まる普通の駅、飛行機などが飛び交う空の駅、国道などにある道の駅……いきなり聞かれて思い浮かぶ駅といえばこのくらいではないでしょうか?
それでは『川の駅』というものはご存じでしょうか?
「えっ? 陸と空と来たから海じゃないの?」
そう思った方もいるかもしれませんが……はい、海じゃなく川なんです。
なぜ、川の駅と呼ばれるのか……今回はそれを踏まえ、ご紹介していきます。
岩手が誇る大河の始発駅
概要
岩手町には岩手県と宮城県に深い関わりのある場所があります。
それが天台宗の寺院『正覚院』……通称『御堂観音堂』の境内に湧く『弓弭(ゆはず)の泉』です。
この泉は『北上川の源流』であり、ここから岩手と宮城にわたって流れる東北最大の河川となります。
そんな『弓弭の泉』のすぐ近くに『いわてまち 川の駅』があります。
東屋に水車……蓮の花が咲く池があり、散策するだけで心が癒される日本の原風景をかき集めたような公園です。
アクセス
『いわてまち 川の駅』は『弓弭の泉』のある『正覚院』の目の前にあります。
地図だけ見ると目印となる場所は『正覚院』のみです。
無論、カーナビ等のマップ検索でもそこを目指して行けば到着することができます。
詳細なルートとしては『国道4号線』を北上していくと『北上川源流公園』と書かれた看板があるので、そこにあるY字路を右に曲がり『朽木川』沿いを進みます。
しばらく進むと再び大きなY字路があるので今度はそこを左に曲がり、真っ直ぐ進むと到着します。
駐車場は川の駅にありますのでそこに停めることができます。
『正覚院』へお参りする場合もそこを利用すると良いでしょう。
道路も大きく、大きな注意点はありませんが近隣の方が飛び出してきたりすることもあるので、安全運転で行きましょう。
探勝レポート
それではさっそく探勝といきましょう!
今回は川の駅の駐車場からスタートです。
駐車場はこのように広々としており、長時間ドライブの休憩場所としても最適です。
車中泊に関しての禁止事項は特に見当たりませんでしたが、森が近いこともあってか『火気厳禁』『バーベキュー禁止』の看板が至るところで見られました。
休む場合は車内だけの休憩にしましょう。
なお、車から降りた瞬間にアブと蜂の熱烈な歓迎を受けましたので、春や夏に行く際は虫よけグッズは必須です。
駐車場から川の駅までは傾斜の緩い、長いスロープがあります。
道は舗装されてなく細かな砂利ではありますが、車椅子や上り下りが難しい方でも気軽に遊びに行けるのはありがたいですね。
『弓弭の泉』のある『正覚院』は道路と挟んで目と鼻の先にあります。
参拝前、参拝後……いずれにしても休憩には最適です。
下にある東屋に行ってみましょう。
スロープを進み、東屋に到達しました。
中にはベンチの他、北上川に関する説明書きがあります。
春先にはピクニックやランチに最適です。
私もここで昼食を……そう思いましたが、スズメバチが徘徊していたので諦めて脱出しました。
東屋から公園内へ……夏のためか草がぼうぼうと生い茂っています。
池も草に覆われていますが……架けられている橋はなんだか趣がありますね。
石の橋に地面が浸るほどの小川……水難事故の危険はなく、楽しく遊べそうですね。
まずはこの小川の上流へ……。
上流へ行くと歴史を感じる水車が見えました。
この日は残念ながら動いておらず……催しものがある際は動いているのでしょうか?
水車の近くには小さな滝が勢いよく流れていました。
この水が『弓弭の泉』から流れ出る水なのでしょう。とても清廉で綺麗です。
この水が北上川になるかは分かりませんが……その一部になっていると思うと感慨深いですね。
水車の外観も見てみましょう。
建物の状態から見るに、どこからか移築されたものでしょうか?
水車と東屋……これだけでもう日本の原風景の完成です。
それでは小川に戻り、今度は下流……池の方を見てみましょう。
公園内にもベンチなどがあり、座って休めますが訪れたこの日は草がかなり生い茂っており、池もほとんど草なのか水草なのか……いずれにしても覆われており、なかなか池の全容を見ることができません。
春か秋頃がちょうど良いかもしれません。
橋を渡り、東屋を見てみるとかなり大きな建物です。
トイレの場所は確認できませんでしたが、川の駅の看板には東屋にはトイレがあり、車椅子の方でも利用できるとのことで皆に優しい建物となっています。
公園自体も意外と広いので休憩場所がしっかりしているととてもありがたいですね。
今度は池の方を見てみましょう。
池には水草が生い茂っていますが、水が綺麗なのか底の方までよく見えます。
池の中には魚などの生き物は見当たりませんでしたが、水草がここまで生えているのを見るに栄養が豊富なのでしょう。
自然豊かで良い公園です。
おわりに
夏に訪れたためかアブやハチ、草の生い茂りが印象的でしたが、春や秋にもなれば穏やかな日差しの中でピクニックや紅葉なども楽しめる公園だと感じました。
岩手町は『正覚院』のほか『石神の丘美術館』などがある道の駅もあるので帰りや静かな場所で休憩したい方にはぴったりでしょう。
皆さんも川のせせらぎを聞き、風を感じながら自然の中で休んでみてはいかがでしょうか?