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岩手と青森のコラボサイダー【宮古市&黒石市‖宮黒サイダー】

 コラボ……企業やアニメ、国をまたいでクロスオーバーするというのは双方にとって利益や知名度を上げるうえでもっとも有効な手段の一つです。

 大抵は有名なもの同士を掛け合わせるのが一般的ですが、片方が馴染みの薄いものの場合はもう片方の知名度を拝借して知られやすくなるメリットがあります。

 しかし、逆にそのコラボしたものがイマイチの場合だと双方の評判が落ちてしまうデメリットも含んでいるため、掛け合わせる場合は注意が必要なのも事実。

 特に食品関係ではその味によって好みが大きく分かれてしまうものです。

 そんなハイリスクハイリターンなコラボに岩手県の宮古市と青森県の黒石市が『地サイダー』で挑戦しました。

 はたして、その結果はいかに……。

岩手の塩と青森のりんごのコラボレーション

 岩手県宮古市の『宮』と青森県黒石市の『黒』をとって付けられた『宮黒サイダー』は両市の歴史的な縁と交流により生まれた初の『コラボ地サイダー』です。

 具体的にどのような縁かというと……

・その昔、現在の黒石を治めていた浅瀬石城主千徳伊予守行重が領地となっていた宮古の千徳で死去し、同地における現在の華厳院に葬られたと伝えられている。

・南部鼻曲鮭の本場になっている津軽石川の鮭漁は、昔、弘法大師が青森からの帰途、今の黒石を流れる浅瀬石川の石を持ってきて、津軽石川に投げ込んでから鮭の遡上が始まった。

など、古の伝説が伝わっています。

 両市が姉妹都市となったのは昭和41年4月1日……現在の令和6年まで約59年もの間、交流が続いており、そんな深い縁で結ばれ生まれた『宮黒サイダー』は黒石市の『りんご』と宮古市の『塩』を使用したサイダーとなっています。

レポート

見た目

 それではさっそく容器から見ていきましょう。

宮黒サイダー

 ラベルがどこか懐かしい感じですね。

 昭和の瓶ジュースのようにしているのは姉妹都市として締結された年の時代背景を意識しているのでしょうか?

 こういう雰囲気、私は好きですね~。

裏ラベル1

 こちらは成分表と販売者元の記載……成分は果糖ぶどう糖にりんご果汁。

 まれに純炭酸水のサイダーもありますが、果糖があるのを見ると甘めで飲みやすくしているのかもしれません。

 ちなみに製造所は宮城県ですが販売元は宮古市となっています。

裏ラベル2

 反対側には宮古市と黒石市の関係が記載されていますね。

 協力団体としては両市だけでなく、復興プロジェクトかけあしの会(宮古市)と輝く黒石りんご市の会(黒石市)という団体も関わっているそうです。

 素晴らしい商品開発、ありがとうございます。

見た目

 今度は実際にグラスに注いだ時の見た目です。

 りんご果汁によるものか、ほんのりと黄色がかっています。

 果汁は3%……りんご風味を強くし過ぎず調整しているということでしょう。

 双方の持ち味を均等にする……これがコラボ商品の難しいところ。

匂い

 匂いに関してはりんごの風味がしっかりとしています。

 潮の香り……はさすがにしませんね。

 今のところ、見た目と香りはりんご色が強いですが、はたして……。

 それでは気になるお味のほうはというと……まず始めに感じたのがりんごの味、ここまでは想定内です。

 では、塩味は効いているのかというと……そこまでしょっぱくありません。

「りんごサイダーか……」と思いましたが、しかし通常のりんごサイダーとはまた違う。

 よく舌の上で転がしてみると炭酸の刺激で分かりづらいですが、確かに塩味はあります。

 ただ、思っていたほどしょっぱくはありません

 なんというか……塩を使ったクッキーやまんじゅうといったお菓子に近い感じです。

 甘味をほどよく緩和し、まろやかにしているという表現がしっくりくるかもしれません。

 分かりやすい例えならソルティライチのりんごバージョンといったところでしょうか?

 ただし、あれよりも塩味は弱めです。

用途&感想

 私が今まで飲んだことのある塩サイダーは塩味が強く、普通にごくごく飲んだら塩分の取り過ぎになるんじゃないかと心配になるほどでしたが、こちらは良い意味で期待を裏切ってくれました。

 とても飲みやすく、りんごの風味がまた程よい甘さにしてくれています。

 夏の炎天下、海を眺めながら1本開けるのにちょうど良いです。

 塩分はどれほど入っているかは分かりませんが、塩分の摂りすぎを考えると一日1本にするのがベストかもしれません。

商品アフィリ

 今回紹介した『宮黒サイダー』は道の駅でもなかなか見つからず、岩手の物産コーナーで購入することができました。

 通販サイトでもほとんど単品では販売されておりません。

 辛うじて楽天市場のセット売りにて販売されていました。

 他2種類のサイダーはいずれご紹介させていただきますが、これを機に宮古の地サイダーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

おわりに

 岩手と青森のコラボ商品……私としては大成功の商品ですね。

 それぞれの持ち味をうまく生かし、強く主張し過ぎずに調整するのは大変な苦労とプレッシャーがあったのだろうと思います。

 両市の縁と努力の結晶の塊である『宮黒サイダー』……ぜひ皆さんもご賞味ください!

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