名物

岩手で愛されし昔懐かしい地サイダー【陸前高田市‖マスカットサイダー】

 地球温暖化も騒がれ、季節も夏へと近付きつつある今日この頃……暑い日に欲しい物の代名詞といえばやはり冷たい飲み物でしょう!

 特にコーラやファンタとは違い、日本の夏で飲みたい爽やかな飲料水といえばソーダ、ラムネ、サイダーがイメージしやすいのではないでしょうか?

 かくいう私も炭酸飲料はあまり得意ではないのですが、ソーダやラムネ、サイダーは飲めるという偏食家ならぬ偏飲家でもあります(笑)

 特にその中でも各地域で販売されている『地サイダー』には目がなく、まとめて様々な種類を買い込んで夜の晩酌代わりに嗜むほどです。

 今回はそんな地サイダーマニアともいうべき私がイチオシする岩手を代表的する美味しいサイダーをご紹介します!

陸前高田が生んだ地サイダー

 私がオススメするサイダーの名は『マスカットサイダー』

 岩手県陸前高田市にある神田葡萄園さんで製造されている地サイダーです。

 今でこそ各地域で色々な地サイダーが台頭している中、このマスカットサイダーは昭和45年の製造開始から変わらぬ味、変わらぬデザインをそのままに販売されています。

 それは当時からの機械とシンプルな製法による賜物といえます。

 そんなマスカットサイダーの誕生も狙ってのこと……というわけではなく昭和40年代に大手飲料メーカーが続々と安価な飲料を販売し始めた煽りを受け、経営危機を乗り越えるために苦肉の策として生まれたものというから驚きを隠せません。

 なんせ、その商品が今や県内を代表する主力商品となっているのですから。

 マスカットサイダーは岩手県内のスーパーをはじめ、道の駅や産直などでも売られており手軽に入手することができます。

 それでは実際にどのようなサイダーか詳しく見ていきましょう!

実飲レポート

見た目

マスカットサイダー全体

 見た目は薄緑色の透き通るようなガラス瓶に王冠といった昔のコカ・コーラの瓶に似ています。

 昭和の頃はコーラに限らず、オレンジジュースや烏龍茶も全部瓶に入って提供されていましたからね。

 ペットボトルが主流の今では見かけないデザインです。

 以前、テレビ番組でコーラの瓶が出る昔の販売機を今の若い子達が使ったらどうなるか? というのをやっていましたが……若い子達は瓶の容器に困惑しており、販売機に備え付けの王冠を外す栓抜きの使い方も分からなかったということでした。

 これがジェネレーションギャップというものでしょうか?(笑)

 老いとは早いものです……(;・∀・)

 さて、話しが逸れてしまったので本題に戻りましょう!

 瓶の蓋はキャップではなく王冠なので一度取ってしまったら蓋をすることは出来ないので注意しましょう。

マスカットサイダー 王冠

 それでは実際に中身の色を見てみましょう。

マスカットサイダー 中身

 マスカット……というからには緑色かと思いきや無色透明ですね。

 見た目はごく普通の炭酸水と変わりはないようです。

匂い

 マスカットサイダーというだけあって強いぶどうの匂いがするのか……そう思われる方もいますが、意外なことにぶどうの香りはほんの僅かに香る程度でそこまで強くはありません。

 どちらかというと風味づけといった方が近いでしょう。

 しかし、ほんのりと香りが漂うからこそ、地サイダーの醍醐味といえるでしょう。

 それでは気になる味の方はどうでしょうか?

マスカットサイダー グラス入り

 恐らく初見であればぶどうの味がするサイダー……そういう想像をするかと思いますが、こちらも匂い同様にほんのりとマスカットの味がする程度です。

「それじゃあ、ただのマスカット風味のサイダーじゃないか!」

 そう思われた方もいると思いますが、マスカットサイダーの真骨頂はここからです。

 通常、市販で売られているサイダーは甘さが口の中に残り、いつまでもその余韻が残りますが、マスカットサイダーはすっきりとした味わいで口の中に残りません

 美味しいには美味しいのですが、いつまでも己の存在を主張せずスッと現れ、サッと消えていく……そんな後味の良いサイダーです。

 そのため、ジュースや清涼飲料水特有の甘ったるい感じが苦手な方でも飲み心地が良いサイダーといえるでしょう。

用途

 用途としてはそのまま飲むのが一番美味しいですが、後味がすっきりしているので食事と一緒に楽しむのがちょうど良いと思います。

 通常、ジュースなどを食事と一緒に摂ってしまうとジュースの甘さで食事が楽しめなくなったり、お腹が膨れてしまうといったことが起きやすいですが、マスカットサイダーはその点をうまくカバーしているといえるでしょう。

 もちろん、おやつの時間や真夏の炎天下で飲むのも最高です。

感想

 飲み終えた感想としては「えっ、もう終わったの!?」と思ってしまうほど、気付いたらなくなっているような軽い飲み心地でした。

 ただ、ゴクゴク飲めるというよりもスルスルと飲めるといった感覚で飲み終わっても「もう一本追加!」といったことはなく、十分に楽しんだ、という余韻を残すような大人のサイダーでした。

 もし子供達にテーブルマナーを学ばせる機会があれば見た目にも味にも申し分ない飲料といえるでしょう。

※マスカットサイダーは資材高騰、製造ラインの老朽化が原因で2024年3月で製造を終了します。購入する際は本数制限にご注意ください。

商品リンク

 今回紹介した商品はこちらから購入することができます。

おわりに

 岩手が誇る地サイダー『マスカットサイダー』を紹介させていただきました。

 地サイダーにして大人のサイダー……そして子供も楽しむことができるとても良い飲料です。

 良質なものとは何なのか? 

 それを味わい、学ぶにはとても良いものといえるでしょう。

 この夏はバーベキューに大人も子供も一緒になってマスカットサイダーで乾杯してみるのはいかがでしょうか?

 いえ、夏だけでなくクリスマスやお正月……何かのお祝いごとなど、どんな場面にも合うことでしょう。

 これからどんどん暑くなる季節……マスカットサイダーを飲んで乗り切りましょう!

 

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