四国旅/香川(丸亀城・丸亀市内/①)【シードル旅行記】
前回……沖縄、九州の旅を無事に終えた私は少しゆっくりとした後、次なる旅の計画を立てていました。
その次なる地とは……『四国』!
本当のところ、実は九州を回り終えたら、山陰・山陽地方を巡りながら突入する予定でしたが、思わぬ体調不良を起こしてしまったため、一度岩手に戻って体勢を立て直す必要がありました。
岩手に帰ってきて、体調も整い……さていつ出発しようかと思案していたところ、予想よりも早く『梅雨入り』の情報が……。
何かと豪雨災害が多い西の地……「これは急がねば!」と思い立ったが吉日の如く、早々に香川行きの新幹線チケットを予約し、私は再び岩手の地を離れるのでありました。
修練の地への旅立ち
5/12、朝7時頃……もはや馴染んだといっても過言ではない『盛岡駅』へと到着。
前もって予約していた新幹線の切符を準備します。
盛岡から東京までは毎度のことですが、今回はそこから『岡山駅』行のJR東海道新幹線『のぞみ』に乗車……岡山駅から高松行のJR瀬戸大橋線快速マリンライナーに乗車して四国入りを果たします。

新幹線の乗車まで少し構内を散策。
こちらは新幹線の発車メロディ『ダイジョウブ』の歌詞が記載された看板。
小田和正さんの歌で盛岡が舞台の朝ドラ『どんど晴れ』のOPにもなっています。
このメロディがなんとも泣けてくるんですよね~……。
沖縄に旅立つ際と九州から帰ってくる時は思わず涙腺が緩んでしまいましたが、今回はもうダイジョウブ。
そういえば、前回の旅を終えてからまだ1週間ほどしか経っていない……そりゃまだ泣けないわけです。

新幹線に乗車し、乗り継ぎ約6時間ほどで『岡山駅』へ到着。
ここからマリンライナーに乗車します。
やはり乗り換えがスムーズになるので、切符の事前購入は必須ですね。

マリンライナーに乗車し、瀬戸内海に架かる瀬戸大橋を渡ります。
電車で海を渡るというのは初めての経験……鉄橋から見渡す海原の眺望は絶景ですね!
この瀬戸大橋は1988年に開通。同年には本州と北海道を結ぶ『青函トンネル』も開通しています。
つまり、同じ年に日本列島は北海道、四国へ繋がったというわけですね。

一旦、終点の『高松駅』に降りた後、再び在来線に乗り換えて最初の目的地、香川県の『丸亀駅』へと到着!
無事に四国入りを果たしました!
はてさて、ここでは一体どんな出会いがあるのやら……。

四国に着いたらまずは名物のうどんを……と思いましたが、駅を出てすぐに立派なお城を発見!
時刻はまもなく14時に差し掛かろうとしているところ……城内見学はほとんど夕方には閉まってしまうので、これは『行く』の一択でしょう。
私に迷いはありませんでした。

石垣の名城を攻める
スマホで調べてみると発見した城は『丸亀城』
駅から徒歩で約10分ほどと近いところにあるようです。
ということで街中を歩き、入り口に到着。

小さいながらも立派な城門……その先には天守が聳え立っています。
天守までの時間もそう長くはないようですが……目視では結構高台にあるように感じます。

まぁ、時間はありますからのんびり城攻めといきましょう!
お堀は並々と水を湛えて底が見えないほど……こういう場所って浅そうに見えて存外深いというのはよくありますよね。

城門周辺には門番がゆったりと日向ぼっこをしていました。
これはクサガメ? イシガメ? それともアカミミガメ?
種類は分かりませんが実にのんびりしているものです。
盛岡にも盛岡城近くにある小さい池でカメを見かけますが、みんな素早く水の中へ消えてしまうもの……ここのカメ達は逃げるそぶりがありません。
人慣れしているのか、肝が据わっているのか……。

立派な門をくぐると石垣に囲まれた広場のような場所になっていました。
いやぁ~、しかし城門が立派ですなぁ!
岩手にはあまり石垣と城門がセットになっている城というのは無いので、これは新鮮な感じです。

こちらの石垣の中には何やら縁結びに御利益のあるハート形の石があるようです。
さて、どこにあるか分かるでしょうか?
ヒントは真ん中よりちょっと左側……こういうのはすぐ見つけられるんですが、良い人に関してはなかなか見つけられないものです。

石垣広場を抜け、天守目指して進んで行きます。
近づいているのか、遠くなっているのか……進んではいるのですが、目指す場所との距離はあまり変わらない気がします。

案内所の先にある長い坂を上がっていきます。
緩やかなように見えますが、如何せん距離が長いので優しいのか、厳しいのか微妙なところ……。
少なくとも私のようにショルダーバッグとリュックサックを背負って上るような場所ではないでしょう。
山登りの練習には最適かもしれません。
丸亀城は生駒親正がその子である一正と共に慶長2年から5年がかりで築いた自然の小山を利用した『平山城』……どうりで高い所にあるわけですね。

坂を上がっていくと道中には立派な石垣が反り立っています。
本当に最終部が反っていますね。
こちらの石垣は一際、特徴的なようで美しい曲線美を有しており『扇の勾配』とも称されているとのこと。
日本の城の城壁というか石垣というもの正面から見ると上がりやすいような形状に見えますが、上がれば上がるほどこのような『ネズミ返し』に近い反るような形になっていて、上がりきれず落ちるような仕組みになっているそうです。
しかも考えられているのが、途中で「上がれない」と気付くのが結構な高さの所で、しかも自力で下りることができないため、力尽きて転がり落ち、骨折などの大怪我を敢えて負わせるという仕掛けになっている所……確か、どこかの城でも外国人観光客が石垣を上がり、下りられなくなるというニュースがありましたが……本当、先人の知恵と職人技には驚かされるばかりですね。

坂を上がりきると展望台になっているような場所へ到着。
でも、まだこれ……中腹なんですよね……先は長い。

けれども、眺望は最高!
丸亀の街並みが丸わかり……建物の高さが均一のためか遠くの方まで見渡すことができます。

瀬戸内海を臨む街……なんでしょう、良い意味で都会っぽくない。
なんというか大分の別府に行った時や佐賀を思い出す雰囲気ですね。
私としては港町って都会過ぎるか田舎過ぎるかのどちらの印象が強いんですが……こういう丁度いい街並みというのはなんだか好きですねぇ。

天守は目指しますが、休憩がてら少しこの辺りを見てみましょうか。

この建物……休憩所か何かかと当初は思っていましたが、後ほど調べてみると2024年7月から宿泊できる『城泊』ができる場所とのこと……。
城跡に泊まれるのはなかなかできるものじゃないですね。
予約は必要なようですが、歴史好きの方は泊まってみてはいかがでしょうか?

いや、しかし本当に景色を見渡しやすい良い街です。
遠くの方にはザ・山! といった感じの形が綺麗な高い山があります。
山という漢字はあぁいう山を見て思いついたんでしょうな。
地理にはあまり詳しくないのですが、絶対に名のある山に違いありません。
……いや、どんな山にも名前はあるか……。

どこのお城にも桜の木というのは共通してあるようですね。
ここも桜の時期になれば、名所となるのでしょう。

こちらは一見すると何の変哲もない井戸に見えますが、実は『日本一深い井戸』といわれており、水深は30m以上あるのだとか……。
確かにあんな長い坂の上にある井戸ですから、それなりに深くないと水は引けませんよね。
しかし、ここまで引き上げるにもかなりの労力を使いそう……。

少し見えづらいですが、海の方に瀬戸大橋が見えます。
ほんの数時間前まではあの橋の向こう側にいた、と考えるとなんだか感慨深いものです。

ようやく天守の前へと到着!
長かった……大変だった……と言いたいところですが、距離感に反して意外と時間はそこまで掛っておらず、大変だったのは始めの坂の方だけでした。
その坂も荷物を持っていた状態だったので、手荷物程度であれば簡単に上がることができると思います。
丸亀城の天守は『現存十二天守』の内の一つ。
高さ日本一の石垣を有する『石垣の名城』とも称されるのだとか……。
確かに道中でも石垣が立派で目立っていましたからね。
そう呼ばれるのも納得です。

天守周辺の景色……見渡すことが出来過ぎて向こうの山々まで見ることができます。
最初の方で通ったお堀もあんなに小さく……眺望が良すぎて敵が来たとしてもよく分からないですね。
……よく分からないのはきっと私の目が悪いからでしょうけど。

天守閣は三階建て構造となっており、上の階に行くには急で幅の狭い階段を上がらなければなりません。
一応、まだ若者の部類には入りますが、足を踏み外しそうでビクビクしています。
こりゃ、足腰が弱くなったら難しいでしょうね。
……と思ったら、同じフロアにいた老夫婦はスタスタと上がり下がりしていました。
……慣れなのでしょう、きっと……いや、私もあのような年のとり方ができるのだろうか?

こちらの窓から外の様子を伺い、照明の下にある小さな穴から鉄砲を撃ったり、石を落としたりしていたようです。
昔の建物ってこういう仕掛けや意匠が施されているので面白いですよね。

天守閣の入り口にある受付では丸亀城の御城印を購入することができます。
御城印は城がある場所ならではのもの。
御朱印同様に見かけたら収集していきますよ!

港町を歩きながら骨付き鳥を求めて
丸亀城を後にし、時刻はもう夕方に近い頃合い……そろそろホテルに行こうと思います。
途中、丸亀駅に戻る際にステージのようなアート作品のような変わった場所を見つけました。
催しものか何かがよく開かれているのでしょうか?
少し近代さも感じられます。

無事にホテルへチェックインした後は少し近所をぶらり散策。
瀬戸内海に繋がる玄関口……のどかな港が良い雰囲気を出しています。

岩手だと海に面した港に家が建っているということはまずなく、防波堤で遮られてしまっているのでこの光景はなかなか見られないですね。
家を出て1分で釣りが出来る素晴らしい環境。
海にもチヌなのかメジナなのか分かりませんでしたが、そこそこ大きい魚がうようよ……実に羨ましい。
学生時代はこういう所で過ごしたかったなぁ……ほぼ毎日、釣り三昧になっていたかもしれませんが……。

港周辺を歩いているととても立派な石灯籠を発見しました。
こちらの灯篭は『太助灯籠(たすけとうろう)』
かつて金毘羅詣での参拝客で賑わった丸亀港のシンボルで、参拝客はこの灯籠を目印に丸亀港に入港したものとのこと。
江戸在住の人々(千人講)が浄財を出し合って天保9年(1838年)に完成され、寄進者の中で最高額の80両を寄付した『塩原太助』の名前にちなんで付けられたそうです。
寄進が簡単に後世へ名を残せる方法……少なくとも悪名よりはずっと良いでしょう。

気が済むまで散策した後は途中立ち寄った香川名物『骨付き鳥』の名店『一鶴』で夕食を購入。
最初は店内で頂こうとしましたが、お客さんが多く混雑してきたため、落ち着いてゆっくり食べるべくテイクアウトで購入しました。
どんな味がするのか少し楽しみです。

予想外の衝撃
ホテルの部屋からは先ほど上がった丸亀城の天守閣が丸見え、と実に良い場所を頂きました。
それではさっそく晩餐といきましょう!

今回は柔らかいとされるひな鳥の鶏肉を購入。
一緒にシャキッとしたキャベツが入っていましたが……これは何に使うのでしょう?
タレに付けて食べるのか、それとも漬物のような箸休めなのか……。

中身の方は焼き鳥のローストチキン版といったところでしょうか?
しかし、器にある油の量がすごい……。
気になっていたこともあり、さっそく一口!
味の方はというと…………本音を言ってしまうと塩と胡椒がかなり効いているためか、しょっぱくて辛い!
塩辛いという混合した表現ではなく、塩のしょっぱさと胡椒による香辛料ならではの辛さが別々に来る感じ……油の方は予想通り、一口目でずっしりと胃へ来る……。
ただ、肉の方はというととっても柔らか……ただ、調味料の味の濃さが圧倒的に勝ってしまい、肉本来の旨味というのが私はあまり感じられませんでした。
四国に行く前……『秘密のケンミンshow』でこの骨付き鳥のことが紹介されていたので、少し期待していたのですが……ちょっと私には合いませんでしたね。
その特集で紹介していた「残った油におにぎりを浸して食べる」のもやってみましたが、米と油が分離しており、私は絶賛までいきませんでした。
もしかすると、こういうものはお店で直接食べるべきものかも知れませんし、濃い味付けはお酒のあてには良いのかもしれません。
ただ、残念ながら私は下戸のカエル。
加えて『西日本は薄めの味付け』という先入観も抱いていた結果なのかもしれません。
とはいえ、付け合わせのキャベツはかなりシャキシャキして美味しかったです。
もしかして、これはキャベツを美味しく食べるためのものなのだろうか……?

予想外な出会いに衝撃を受けている内に空はすっかりと暗くなり、丸亀城も光に包まれ灯篭のように光輝いていました。

何はともあれ、無事に四国入りは果たし……この日は終了。
翌日は徳島方面に行くか、それとも愛媛方面に行くか悩ましいところ……梅雨入りも迫っているため、選択は非常に重要。
そして、ここから四国の試練と天気との戦いに身を投じることになろうとは……この時の私はまだ夢にも思っていませんでした。
NEXT……





